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unofficial site 砂の船 - Z×S -

擬似―ギジ―


 カマバッカから戻ったS。



Z:………………
S:俺様のあまりの美しさに声も出ねえか?
Z:……てめえ、鏡見たか?
S:見ないでメイクできるか。で?
Z:でって、何だ?
S:感想だ、感想。
Z:……てめえの美的感覚がよく分からねえ。
S:あぁん? 俺様のルックスが気に入らねえってのか? 仮にも愛しい恋人が、テメエの為に今だ慣れねえメイクを施し、精一杯美しくなろうとして頑張ったのに、そんな感想?
Z:待て待てっ! そのツラで泣くなっ!! な、なあ、てめえは素顔で十分だぞ。
S:ゾロ……?
Z:本気も本気、本音だ。俺はてめえの何もかもに惚れてる。理想も好みもねえ。素のてめえが一番好みだ。
S:……初めて聞いた……。
Z:ああ、初めて言ったからな。だから、そんな着飾らなくてもいい。化粧も要らねえ。なんなら一緒に風呂に入るか。俺が隅々まで洗い流してやる。
S:ゾロ……!
Z:コック、ほら……。
S:っと、やべえ。嬉しさの余り、流されるところだったぜ。罪な男だな、テメエ。
Z:流されてくれ、切実に!
S:なんだ、そんな切羽詰まって……ねえじゃねえか。
Z:勃つかっ!!
S:んだよぉ。オネエサマ方から御墨付きいただいたのにぃ。肌、綺麗だからって褒められて、中途半端は美しさの邪魔になるから、断腸の思いで髭もすね毛も剃り落としたのは、全部、全部テメエを想う乙女心からなあ!! ……って……。
Z:な、何だ? 今度は何だ?
S:髭……すね毛……ふぅん……。
Z:何だ?
S:テメエ、男臭えのに体毛薄いよな。
Z:知るか。
S:意外ときめ細けえ肌で、触り心地いいんだよな、そういやあ。
Z:……てめえ、何考えてやがる?
S:んー? よく見りゃあ、顔立ちも……。俺様が惚れたくれえだ、いい男に決まってんだけどよ、うん。
Z:まさか……。
S:ふふん。
Z:俺に化粧なんざ似合うわけねえだろっ!!
S:いや、鼻筋通って、目元も切れ長っつうのか?
Z:落ち着けっ!!
S:睫も意外に長えんだよなあ。
Z:この体格を考えろっ!!
S:プロスポーツ選手のトップモデルもいるぜ。バランスのとれた無駄のない筋肉の体の素敵なレディ達♪
Z:俺はレディじゃねえだろ!
S:だけどよ。カマバッカには、テメエより厳つい体のオネエサマ方は大勢いたぜ。テメエなんかナイスバディじゃねえ?
Z:カマバッカ基準をまず止めろっ!!
S:テメエ、意外にロマンティックな面があるじゃねえか。大丈夫、それだけで十分乙女心を持ってる証拠だ。俺が飛びっきりの美人に仕上げてやる!
Z:いらんわっ!!
S:恥ずかしがるなよ。どんなテメエでも、俺の心は変わらねえよ。愛してるぜ、クソダーリン♪
Z:話を聞けぇっ!!!!!!


 ……禁断の世界にハマったSは戻ってこれるのか?



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