名残―ﾅｺﾞﾘ―
とある島の宿にて。
Z：おら、朝飯出来たぞ。
S：ん……。」
Z：起きねえならそれでも構わねえが。
S：んー……起きるから、やめろ、くすぐってえ……ぅん、やめろって!!
Z：どうする、ん？
S：ん？ なんて、テメ、が言っても、……っ、…可愛く、ねっ……、ふぅっ、も、本当にやめっ……うわっ!!
Z：まだ柔らけえなぁ。
S：今日は、船、帰っ……、っ、なんねえだろ、がっ！ ……、ふ、んっ、やめろって!! ぁ……、本気だぞ!! 絶対ェやめろ!! 指、んーーー!!
Z：おら、いい感じじゃねえか。
S：これ、以上、も……、っ、腰……、使いもんにならなくなんだろがっ!! んなことになったら、二度とさせねえっ!!
Z：ちっ。
S：ちっ、じゃねえ!! 散々やっただろうが、絶倫腹巻き。
Z：誉めんな、淫乱眉毛。
S：誉めてねえ。誰が淫乱だ、エロ毬藻。
Z：絶倫に付き合えてんだろ？ 淫乱以外に何がある？
S：奉仕精神の化身とか？
Z：あぁ？ 奉仕だ？
S：嘘!! 言葉のアヤ!! 口から出任せ!! ノリツッコミ!! もう本当勘弁してくれ!!
Z：ったく、アホアヒルが。しねえよ、バーカ。愛想尽かされちゃかなわねえからな。
S：恥ずかしい奴。バカはてめえだ、バーカバーカ。
Z：おら、飯にしようぜ。運んで来る。
S：ん。……!!
Z：何だ？
S：あ、いや、テメエ、今日は上着てろよ。
Z：んあ？ ……ああ、これか。こんな場所に残されるのは珍しいよな。部屋を出る時には着てやる。
S：いや、できれば、もう今すぐにでも着てくれ。いたたまれねえ。
Z：何でだ？
S：戻ってくんな！ にやけてねえで、飯だ、飯!!
Z：へいへい。まあ、たまにはいたたまれねえのも新鮮だろ？
S：……いらねえよ!!
……お互いの身体に残された昨夜の名残。
title>>copyright:ONE-DOOL