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unofficial site 砂の船 - Z×S -

自惚―ウヌボレ―


 深夜、カウンターで酒を飲むZ。キッチンではSが仕込み中。


S:ほらよ。
Z:おう。今夜も美味そうだな。
S:あったりめえだ。新作だぜ。
Z:夕食のメニューにはなりそうにねえな。
S:そりゃそうだ。あくまでも酒の肴だな、それは。
Z:ふうん。
S:……なんだ、その意味ありげな気味悪い顔は。
Z:別に。
S:言えよ。
Z:いや、いい。
S:よくねえ! 気になるだろうが。
Z:惚れられてんだなあってな。
S:あ?
Z:俺の好みに合わせて作られた酒の肴。これを食うのは俺だけなんだろ?
S:それが?
Z:自惚れもするだろう。
S:そういうのはな、自惚れたあ言わねえよ。自惚れっていうのはな……
 腰が砕けそうないい男に心底惚れられるだけの魅力が俺にはあるってことだと思わねえか?
Z:てめえ……。
S:さ〜て、仕込みは終了。俺にも1杯貰えるか?
Z:グラスはいらねえ。こっちへ来い。
S:つまみは足りるか?
Z:ネクタイ外しゃあ十分だ。
S:そりゃ、つまみじゃなくてメインだろ。
Z:デザートかもな。極上の。
S:言ってろ、エロ親父め。



 ……自惚れって、人それぞれ。

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