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いつものこと。[10.01.28.]


 ゾロが熱を出した。

 昨日着いた島は、物資も豊富なリゾート地で、特に女性陣は大喜び。
 しかし、折しも新しいウイルスによる病気が流行していた。新しいといっても全く未知のものではなく、従来あったものに毛が生えた程度のものだったので、従来型の抗体を持つ者は重症化せず、患者は専ら乳幼児と高齢者だった。
 だから、麦わらのクルーも皆大丈夫だろうと、リゾート気分を満喫することにした。
 コテージ(男性陣)とホテルのスイート(女性陣)を借り、昨夜はコテージで宴会となった。
 そして今朝、いつものように起きてこないゾロを誰も気に留めていなかったが、チョッパーが何かを感じ取った。そこでサンジが嫌々(な振りで)部屋へ向かった。

「チョッパー!!」

「やっぱりね。絶対かかるに決まってるじゃない」
「剣士のにーちゃん、雪の中で寝てても風邪引かねーじゃねえか!!」
「アイツ、かかったことのない病気は必ず移されるのよね〜」
「免疫力だか抗体がどうのこうのって、チョッパーが言ってたぜ」
「知ってたなら教えてくれよ!」
「ナミと賭けてるのにそんなことできるかっ! 命がおしいわっ!」
「聞き捨てならないわね、ウソップ。まあいいわ、ほらフランキー」
「ちっ!」
「毎度あり〜♪ ロビン、ショッピング付き合って」
「いいけれど、剣士さんは?」
「ああ、どうせサンジ君が残るでしょ。リゾート地で2人っきりは王道よ。ということで、各自楽しんでね〜」
「王道でも看病だろ? 放っておいていいのか?」
「チョッパー、大したことないんだろ?」
「そんなことないけど、後はウイルスと闘って貰うしかないよ。まあゾロだから大丈夫だ」
「じゃあ出掛けようぜ。この島、薬草が豊富だってよ」
「本当? 俺、行く!」
「冒険だ〜!」
「俺様も出掛けるかあ」
「あ、帰ってくるのは、明け方にした方がいいぞ」
「何でだ?」
「まあ何だ、いろいろあるんだよ。そのうちフランキーも遭遇するさ」
「スーパー気になるじゃねえか」
「それでもなあ……」

 そして、誰も居なくなった。寝室からは、何時しか声が漏れ聞こえてきた。


* * * * *



 翌日。

「剣士のにーちゃん、もういいのか?」
「ああ」
「ん? グルグルは?」
「あー……」
「俺、診た方がいいか?」
「いや、必要ねえ。多分」

 そう言うと、果物の籠とナイフだけ持って戻っていった。

「酒を持っていかねえのは新鮮だな。果物好きだったか?」
「果物はサンジ君のでしょ」
「アイツら、喧嘩ばっかりしやがってるが、実は仲いいのか」
「……あんまり追求しない方が身のためだぞ」
「さ〜て、今日は何しようかな♪」

 1週間のリゾート地の滞在を、クルーはそれぞれに満喫した。



end.












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