気づいてる

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7時に朝練があるため早朝5時に起きるようになって1年が経つ。
5時に起きて、顔を洗って着替えてお弁当作って(作ると言ってもほとんどは冷凍食品だ)6時すぎに家を出る。
そして歩いて10分くらいの一軒家のインターフォンを鳴らす。
そうするともう何年もお世話になっている幼なじみのお母さんが出て家にお邪魔して幼なじみの部屋に向かう。
2階に上がってすぐの部屋に入り、布団にくるまっている幼なじみを起こす為に勢いよく布団をはがした

『けーんま!起きてー朝練遅刻するよ!』
「んん、あと5分…寒い。」
『そう言ってずっと起きないでしょ!ほら、顔洗って着替えて!』

ようやく起き上がって洗面所に向かう幼なじみを見てケータイを取り出してもう一人の幼なじみに起こしたことをメールする
帰ってきた幼なじみはそのまま着替えようとするが一瞬止まってこちらを見てくる
なんだ?と思い首を傾げるといつものようにだるそうに言った

「静名着替えるから出てって」
『えー気にしないよ?どーそ着替えてください』
「…………ハァ、もういい」
『あー!!ごめんウソウソ!出て行くから!早くしてね下にいるから』


彼の部屋を出て行き下に降りると彼のお母さんがいつもありがとうと笑いながらお礼を言ってくるので全然平気だと言っておく
そのとき外から音が聞こえてきたので玄関を出てみるとあくびをしながら待っているもう一人の幼なじみがいた

『クロ、おはよー』
「おー静名はよ」
『相変わらずの寝癖だね』
「うるせーとれないのが悪い」

玄関前ではなしていると準備が出来たのか研磨がいつもみたいに少しうつむき気味で猫背になりながらこっちへやってきた
3人で朝練へ行くことももう昔からの習慣みたいなものになっていた


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学校に着くと2人と別れ昨日干したタオルを朝練で使えるように準備する
動きやすいジャージに着替えてからタオルを持って体育館に入ると既に練習は始まっていた
ランニングが終わりパス練をしたあとはレシーブ練習だったのでコーチの球だしをするためコートに入る
それが終わると一旦休憩に入るのでコートのモップ掛けを始めると1年生の犬岡と芝山が手伝いますとモップを奪おうとするがそれを止める


『大丈夫だよ、2人も練習したでしょ?休憩時間なんだからちゃんと休む!タオルはおいてあるから、』
「でも、工藤先輩休んでないじゃないっすか!!」
『選手がマネージャーに気使わなくていいの!私はこれが仕事なんだから、2人は練習するのが仕事!わかった?』
「「ハイ…」」

少ししょんぼりしながら向こうにいるクロたちのもとへ戻る2人に苦笑しながらモップ掛けを再開する
確かに朝練でもやることが多いので休む暇もないが私にとってはそれはそれで楽しいので全く問題ないのだ
それにこうしてせわしなく動きながらだったらあまり見ていても気づかれないからいいのだ。
少しだるそうに、だけどしっかり練習に参加する幼なじみの研磨をみることに…………




駒のマネージャー!!

はセッターの彼に夢中です。

「静名の奴あれで研磨のこと見てるってことオレらに気づかれてないって思ってんのか?」
「まぁ、研磨も工藤に見られてるって気づいてないしな」

















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