(馬鹿正直な君は本当馬鹿)

明らかに動揺した態度にスマイルはクスリと笑みを浮かべた。
とは言っても彼はいつでも口元に笑みを浮かべ、ニコニコと名前通りに笑顔だった。
いつだかに人生が楽しすぎて勝手に笑ってしまうのだ、と話していた気がする。

ただ、今スマイルが浮かべている笑顔はいつもの笑顔とは違った。

笑顔のスマイルの目線の先にいるのはなまえ。

なまえは真っ赤な顔であっちを見たりこっちを見たり。
明らかに挙動不審だ。

何があったかと言えば、数分前にスマイルが言った言葉が原因だろう。


「僕、なまえちゃん好きだなぁ」


もちろん、そういう意味では無い。
話の流れから行けばどちらかといえば友愛の意だろう。
だがしかし、なまえは"好き"という言葉に反応し、あっ…とかうっ…とか返事にならない返事を返した。
なまえの目線はそれから一向にスマイルには向かない。


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