フェイ+シュウ


「シュウ、君は不思議だね」
「え?」

無事A5の奴らにも勝った後も天馬達はゴッドエデンで特訓をしていた。
シュウがその様子を見ているとフェイが話しかけてきた。

「不思議って…どこが?」
「うーん…ミキシマックスや化身アームドの事を知っていたのもそうだけど…なんか、僕達とは違う時間の中で生きてる気がする」
「…君はなかなか鋭いね」
「え、」
「けどその事に関してはノーコメントね」

シュウは意味ありげに微笑んでみせた。
詮索するな、というのが痛い程伝わってきた。

「シュウ…」
「それよりさ、君はどうして天馬に協力してるの?」
「え?」
「君も天馬に助けられたの?」
「君…も?」
「僕もね、ちょっと前に天馬に助けてもらったんだ」
「その恩返し…って事?」
「恩返しとはちょっと違うかな」
「?」
「簡単に言うと単なる僕のエゴだよ」
「エゴ?」
「…僕もね、昔大切なものがあったんだ。それこそどんな事をしてでも。…だけど僕は守れなかった。僕が弱かったばかりに。…あんな苦しくて辛い思いは誰にもして欲しくない。特に僕を助けてくれた天馬には。だから少しでも天馬の力になれたらって思ったんだ」

天馬には秘密ね、とシュウはいたずらっ子のように笑ってみせた。

「シュ…」
「君も、守りたい、大切なものがあるんだろ?」
「…うん」
「だったら自分の弱さから目を背けちゃダメだよ。そして何より…本当に大切なものを間違えないで」
「シュウ、何言って…」
「フェーイ!」
「ほら、天馬が呼んでるよ」
「う、うん…」


「フェイ、シュウと何話してたの?」
「天馬…彼って何者なの?」
「何…って、シュウは大事なサッカー仲間だよ!」
「いや、そうじゃなくて…」

(なんだか彼には色んな事をはぐらかされた気がする…)

フェイのシュウに対する疑問は尽きる事がなかった。


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