少しだけ3

「分かった…」

ちょっと恥ずかしいが、出せることには変わり無い。
出せれば少しは楽になるだろう。

急いでグラスを床に置き、俺も床にしゃがむ。
許可が出てから急激に尿意が高まっていて、かかとにグリグリと押し付けるように腰を揺らしながら堪える。
なんとかチャックを下げてそれをグラスに向けた瞬間、チョロチョロと漏れ始めた。

「ぁ…ぁぁ…」

快感に小さく声を漏らしたのもつかの間。

『まだ出して良いとは言っていない』

「…ッ!」

慌てて力を入れて止める。
前を出したままでの我慢は想像以上に辛く、すぐにでも漏れてしまいそうだ。

「あッ…早く、出ちゃ…」

必死に堪えるがポタポタと漏れてしまっているのが見え、羞恥に顔が赤くなる。

『よし、出せ』

「あぁ…ぁー…」

許可が出た瞬間にプシャーっと音を立てながらグラスに尿を叩きつけた。
ホッと息をつき快感にのまれる。

が。

次の瞬間、俺は大変なことに気づいた。

「え、あッ!…ッ!」

もうグラスいっぱいに尿がたまっていたのだ。
慌てて力を入れて止め、強く握って押さえ込む。

「ぁぁあ…っ」

中で残っている尿が暴れているのが分かる。
まだチョロチョロと出ていて、グラスから僅かに溢れたところで、なんとか尿は止まった。

『出したか?』

「ッ…!」

返事ができる状態じゃなかった。

少し出せばマシになると思っていたが、中途半端に止めたことで尿意はさらに強くなり、しかも排尿の快感を味わってしまったため出したくて仕方ない。

「ぁあっ…ぅ…く」

前を出したまま床に屈み込み、立ち上がることもできずケータイと前を握りしめたまま堪える。
またポタポタと漏らしてしまい、その雫はグラスには入らず床を汚した。

『今日は早めに帰る』

それだけ言い残すと電話は切られた。

残された俺はケータイを床に放り投げ、両手で前を押さえその場で腰を揺らすしかなかった。


[ 45/59 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -