ねぇ、なんで?4
もともと俺も久しぶりの泊まりだからヤりたいなとは思っていた。
しかしついさっき拒否しておいて、自分から誘うことなんか絶対にできない。
じゃあこの高まった熱はどうするのか。
亮介みたいに人前で自分でヤるなんて俺にはまず無理だ。
となると、おさまるまで我慢するしか無い。
「はぁ…かず…」
「……………」
おさまれ。おさまれ。
「かずや……ッ!」
テイッシュを取る音が聞こえ、亮介が小さく声をもらした。
どうやらイったみたいだ。
どうしようどうしようとばかり考えてる俺に良い考えが浮かんだ。
そうだ、トイレに行って抜いてこよう。
「…ットイレ、行ってくる」
「…なんで?」
いつの間にか真後ろに亮介がいて、また後ろから抱きしめられる。
「ココこんなに硬くして…?」
前に手が回されギュッと掴まれた。
「あッ…」
思わず声が漏れて口を手で塞ぐ。
「なんで勃ってんの?」
「……………」
「ねぇ、なんで?」
言えるかボケ!
「まさか漫画で勃ったとか?」
そんなわけあるか。
あれはバトルものの少年漫画だ。
クスクス笑いながら言っているので、完全にバカにされているのが分かる。
「ねぇ…なんで?」
ズボンのベルトを外されチャックまで開けられる。
そして下着の上から俺の前を掴み、ゆっくり上下に動き始めた。
「ッん…やめ…」
足から力が抜け座ってしまいそうになるが、後ろから抱きしめられているせいでそれは許されない。
変に腰が引けた状態で壁に手をついてなんとか立っている状態だ。
「ぁ……ッ」
いつの間にか下着の中に手が入り込んできていて直接刺激を与えられる。
下着を挟んでいた時と違い的確に弱いところを擦り上げられ、急速に限界へと導かれていく。
「も…イきそ…っ」
と、今まで動いていた手がピタッと止められた。
「え……」
高まりきった熱も刺激が無くては出すことができず、無意識に亮介の手に擦り付けるように腰が揺れる。
「りょ…すけ…」
「なんで勃ってたの?」
擦り付けていた手も離され、そう耳元で囁かれた。
まだ言わせる気がこいつ。
「……………」
しばらく黙っていると、またいつの間にか手が前に回されていて、俺自身を扱き始めた。
「ッん……」
ついさっき限界まで高められた熱が再び出ようとし始め、身体がビクッと跳ねる。
先走りが出ているのかクチュクチュと音を立てながら擦り、弱いところを引っかくように刺激する。
「ぁ…イくッ………」
出る、と思った瞬間、またしても手が離された。
「え、りょ…」
「言うまでイかせないよ」
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