できるよね7

投げ飛ばされた空教室には入ってすぐ机があり、ガシャっと音をたててそれにぶつかった。

「ってぇ…」

起き上がろうとする間も無く、亮介が上に伸し掛かってくる。
腹に乗られたかと思うと制服の首元を捕まれ強い力で床に押し付けられた。

「ッぐ…」

なんなんだよ。
だめだ、泣きそう。

そりゃメガネ割ったのは悪いと思うけど、もともとは亮介が裏切ったからだろ。
こんな俺を見ながらどーせニヤニヤしてんだろ。
そりゃ亮介は楽しくて仕方ないだろうよ。
律儀に我慢した俺を笑うのが楽しいんだろ。

苦しくて閉じていた目を開き、涙目になっているせいで歪んでいる視界で亮介を探した。

いつものような黒い笑みを浮かべて笑っている。


そう思っていたのだが。

「亮介…?」

目の前にあったのは、俺を真っ直ぐ見つめる視線。
その瞳はいつものメガネ越しで見る笑った眼ではなく、ギラギラと強い欲に満ちていた。

呼吸も俺を追いかけてきたせいで乱れているのかと思っていたが、今も乱れたままで熱い吐息を俺にかけてくる。

今までに見たことない、余裕の無さそうな亮介の顔。

まさか。
 

「…抜いてない…のか?」

恐る恐る、しかし期待を込めて聞いてみる。

「あー…我慢してないとは言ってないでしょ?」

クスッといつもの黒い笑みを浮かべながら、しかし俺の身体を食い入るように見つめながら言った。

「…へ?」

「我慢してると思ってんの?って言っただけだよ」

「…は?」

「それをお前が勝手に我慢してないって勘違いしただけ」

「え、じゃあ…」

「抜いてないよ。だから俺も限界」

そう言われた瞬間、俺の服はあっという間に剥がされた。






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