できるよね4
昼休みに触られた以外は、まったくと言っていいほど手を出して来なかった。
触り方もいつもとは違ったし、本当に俺が我慢してるか確認したかっただけだろう。
一緒に下校した時の別れ際にされたキスも軽いものだった。
前までは所構わず襲ってきてたくせに。
「はぁ…」
帰宅してからまたゲームで気を紛らわせるが、暇があるとどうしてもムラムラしてくる。
寝る前が特にヤバい。
ベッドに入り、寝るまでの間。
考えてはいけないと分かっていても、なんとなくそういう、その、エロいことが勝手に頭の中に浮かんできて、それを考えないようにしようとすればするほど意識してしまう。
とにかく、ムラムラして仕方ないわけだ。
何もしていないのに勃つ。
勃つともちろん触って抜きたくなる。
「あーダメだダメだ!」
枕を抱えゴロゴロと転がりながら頭を振る。
出したい。
めちゃくちゃ出したいけど。
今抜いたら亮介より俺の方が性欲強いことになっちゃうし。
あんな変態ドS性欲バカより性欲強いなんて認めたくないし。
あいつほど俺は変態じゃないし、まだ我慢できる。
いや、でも。
今、ここで抜いたところで亮介にはバレないんじゃないか。
抜いても我慢してる感じにしていれば騙せるんじゃないか。
甘い悪魔の囁きが頭をよぎる。
「ん……ッ」
熱く勃っているそこにそっと手を伸ばす。
「……ッ!」
やっぱりダメだ。
亮介も我慢してると思うと、そんなことはできない。
絶対この勝負、正々堂々と亮介に勝ってやる。
そう決意したもののムラムラは収まるわけもなく。
悶々としてほとんど寝れないまま朝を迎えることになった。
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