◆ 自力まとめ65 カゲミツを撃った直後のカナエ 2014/07/20 20:40
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した――
動悸が治まらない。
あんな、至近距離で、仕留め損ねるなんて。
何故とどめを刺さなかった？
躊躇った？
俺が？
何で？
殺人人形の癖に？
大失態だ。
何食わぬ顔で声を掛ければ良かったんだ。
まだゲームは終わっていなかったのに。
俺は、どうして、何を、躊躇った？
彼の頭に銃口を向けた瞬間、躊躇った。
躊躇った自分に動揺した。
動揺して、失敗した。
それの結果がこの様だ。
いつものように、何も考えてない顔で声を掛ければ良かったんだ。
早まった。
躊躇ったなら止めれば良かったんだ。
だけど、躊躇った自分に恐怖を感じた。
人形じゃなくなる恐怖を。
忘れるために、衝動で、弾みで引き金を引いた。
何をやっているんだ。
殺人人形が。
人形が感情なんて持とうとするなんて大それた望みを持つから、失敗したんだ。
何で躊躇ったんだ。
喉が痙攣する。
理解できない。
変化が怖い。
震える腕を握りしめて床に座る。
「タマキ君、俺、どうしよう……」
こんな時に思い浮かべるのがアマネじゃないなんて。
どうかしてる。
「ねえタマキ君、俺はどうしたら良いかなあ？」
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