いつかのオミタマの続き。   2013/09/02 20:25

いつもの通りに笑う。
嫌味を言う。愚痴る。たまに冗談を言う。減らず口を叩く。
平然と何事もないかのように。
きれいに心の中に全部押し込めて。
完璧に、何の気負いもないみたいな、いつも通りを演じる。
助けなど要らないと言うように。
昂然と頭を上げて余裕たっぷりに、いつも以上にその実力を見せ付ける。
顔色の悪さは隠しようもないけれど、きっと呆れるようなくだらない言い訳を用意しているはずだ。

訊いたところで自分には絶対に本当の事は言わないだろう。
他人に頼らない事に馴れた人間には自分のようなお節介は煙たいだけだ。
それに、彼は。
どうしたら良いのかくらい他人に言われるまでもなく解っているはずだ。
解った上で、いつも通り、周りの望むように振る舞っている。
周囲がいつも通りでいられるように振る舞っている。

さすが、としか言えないけれど。
けれど、このままだと。
このままじゃいけない。



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