「美味しい葉っぱ、ですか?」
「はい、銀さんならきっとご存じじゃないかと思いまして……!!」
樹仙界の中央に押し掛け
銀さんの旦那さんを通じて頼み込んで彼女を呼び出してもらった
旦那さんは分かりやすいくらい嫌がっていたが、神獣と言う権力に逆らえなかったみたいだ。申し訳ない
樹仙でたった一人だけいる、私の友人
彼女は知識も力も、人脈もすごいから
きっとご存知だと信じきっていた
「少しだけ待ってくださいね。ちょっと今調べて来ますから」
「すみません、本当にすみません。銀さんはもう職を辞されたのにこんなこと頼んでしまって」
「リコ様のためなら、苦じゃ無いですから大丈夫ですよ」
柔らかく笑い、立ち上がる彼女
私は、ここで待ってて良いのだろうか
私が欲しいのに、銀さんに任せっきりで良いのだろうか
どうしましょう……
『銀さんを追いかける』
『応接間でじっと待つ』