ニコルが真面目に書類を見回すなか、
そんな彼を後ろからじーっと見つめる


あ、寝癖がぴょこんと出てる


一度気になればそれは凄く気になって
一束だけぴょこんと跳ねてる金髪の綺麗な髪から視線が離せなくなる

じー
じー
じー


「真珠……どうかした?」

「前向いてて」


くるりと振り向いて首をかしげた彼にぴしゃりと言うと、ニコルは首を傾げたまま前を向いた

そしてまた目の前に来た寝癖




気になる
気になる
気になるんだよ


気づけば足が勝手に動いてベッドから降りて
立った私よりは目線か下にあるニコルの後頭部の寝癖にぺちっと手を当てた

潰れた寝癖と


「し、真珠……?」

動揺したニコル
はっ、無意識に体が動いた

どう誤魔化すか………



「…………いいこ、いいこ」


とりあえず小さな子には見えないニコルに、小さな子にするみたいに髪を撫でてみる




その瞬間ばっとニコルが振り返った

…………しかも輝かんばかりの笑顔で。正直これはヤバい

「寂しかったのかい!?もう、真珠は可愛いんだからっ……」

「違う違う、ちが、ち…………」



そしてむぎゅうううううっと捕獲され、そのままソファに押し倒された



教訓。
ニコルは自分から構ってはいけない


『気になる寝癖』






「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -