それから
私はいつもシーザー様と一緒だった

共に行動をするようになりわかったことは、シーザー様は凄く私に甘かった



「取引中に腹を鳴らされたら困るんだよ」


鍛錬に夢中で食事を取ることを忘れ、外へ行くシーザー様に着いていくと
露店で焼き菓子を買ってもらった



また魔力が枯渇するほど鍛錬をしていると、無言でベッドの中に引きずり込まれ

「仮眠だ」


とか言われたから寝たのに、私が起きるとシーザー様はとっくに仕事をしていた



教会に助けを求められない悪い人を、高価な見返りと引き換えに治し
治しては傷つけと言った拷問を繰り返し

夜会などでは女避けとしてずっとシーザー様と共にある



『シーザーが凄い強い力の聖女を囲っている』

そんな噂が私の耳にも届くようになり、私は嬉しくて嬉しくてシーザー様に抱きついた



はじめはおそれ多かったけど
このときになると、私はシーザー様に自分から抱きつくほどには甘え頼っていた



シーザー様はそんな私に何も言わず表情も変えず、ただ優しく頭を撫でてくれた



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テーマ「人外ファンタジー」
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