「まさのぶぅぅぅぅ、ひっさしぶりいいいい!!」

「相変わらずだな楓。正士だ」


半年ぶりに再会した高校のときのメンツ
久しぶりに逢えて嬉しくて、テンションもハイになるってものさ!!


「久しぶりだねハニー、逢いたかったよ」

「あーうんおれもー」


棒読みだって構わない
そのままみんなの所へ一人一人突っ込んで、みんなとちゃんと挨拶をする


「ヤバい、朱雀すっごい楽しい!!!!」

「まだ始まってねぇぞ」

「それでもうれしいの!!」

そしていつもみたいに朱雀に突っ込んで
いつもみたいにポンポンと頭を撫でられただけなのに


なんだか照れて、目線を逸らしてきょどる

付き合って結構たつし、いつも一緒だし、男女のイトナミもしてるけど

やっぱり朱雀が朱雀って、慣れない。とは言え今更離れられないけど






「じゃあ、かんぱーい!!」

おおおおおと叫んでから、コーラを一気に飲む。だかしかしそれは、既に酒にすり替えられていた

「ぐ、はぁ!!」

「あははは、気づかないでやんの!!」


や ら れ た !!!!
酒に弱い自覚があるから、飲みたくなかったのに

楽しみたか っ た の に…………












─────SIDE、S


開始初っぱなから飲まされて
酔っぱらった楓は、速攻で俺の膝の上に乗りむぎゅーっとしがみついてきた

「あはははは!!!いやぁ悪いな三枝。コアラ楓が見たくってさ」

「………いや、ありがとう?」


すざく、すざくと呟きながら必死にしがみつく楓
据え膳の時は死ぬほど辛かったが、解禁が許された今ではむしろ好都合


明日は休みだけど、今日は同窓会だったから無理だと思っていたし


「ありがとう??お前いつも嫌がってたじゃねーか」

「今は違うからな」


ふっ、と笑い楓の額にキスをすると
泣きそうな楓は、人前なのも気にせず唇を重ねてきた



ピシリと固まる空気の中



たっぷり三分ほど、楓が大好きなキスをすると


「すざく、だいすき」


色気と愛らしさを振り撒いて笑いながら
こてっと楓はしがみついたまま眠りについた



「─────えぇっ!?つ、付き合ったのか!?」

「あぁ」

我に返ったクラスメートの叫びに、何故か一同ショックな表情を浮かべる
前々から俺が楓を狙って楓しか見てなかったの知っていただろうに。何を今更


「………娘に恋人が出来た気分だ」

「あほか」

「いやでも楓ちゃんに彼氏とか……なんかショック」

「…………」


何故か飲み会に、お通夜みたいなどんよりした空気が流れ
誤魔化すように、ぐいっと生を飲むと楓に酒を飲ました二人が俺の隣を陣取った



「じゃあさ!!その……楓とヤった?」

「…………」

「いやだって気になるじゃん!!三枝と楓じゃ身長的にも精神的にも大人と子供だし」

「そそ、入るのかなーとかヤれるのかなーとか疑問がさ」


誤魔化すようにほかの奴等も盛り上がり出したが、明らかに聞き耳を立てている
冷たい目で一瞥しても、こいつらは引く気が無さそうなので深々とため息をついた


「同い年だろ、21なんだしヤるもんくらい済ませてる」

「まじかああああ。楓のそういうのとか想像つかねぇんだけど、ちゃんと起つ?」

「起つ」

むしろ起たなかったら大問題だろう

「え、三枝の前トイレで見たことあるけど通常でもかなりでかかったよな……楓、壊れねぇ?」


ナニを見てんだ

「壊れねぇけど翌日は立てなくなる。だから週に二回しかチャンスが無いから………今日はコレもうくたばったし帰るな」


ため息をつきながら、楓を肩にかついで立ち上がる



少なくとも俺には久しぶりにあった旧友と親睦を深めたいなんて意思はまったくなかった




『同窓会』






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