和樹くんは、口に出さないけど動物が好きだ
私が和樹くん家の番犬のジョーとかサムソンとかにじゃれた勢いで飛び乗られてるとき、いっつも羨ましそうに見てから「sit!!」って言うんだ
「あまね、じゃれんなとは言わないけど倒されるなよ」
「ごめんなさい、みんなおっきくて」
だからね
素直にジョー達と遊べない和樹くんだからね
「はい、和樹くんもおやつ」
「……ああ」
和樹くんと手を繋いで、空いてる手でわんちゃんのおやつを持ってね
二人で仲良くわんちゃんにおやつをあげるんだ
こうすれば和樹くんもわんちゃんと遊べるもんね
『婚約者のわんこ』
<物陰>
「うっわー、ちょっと坊っちゃんが年相応で可愛いんだけど!!ねぇトミーあれがあまねさま?」
「そうですよ。と言うか犬にまでヤキモチとか坊っちゃんも可愛いところあるんですね」
「ああもう可愛いんだけど!!よーし、あまねさまにはこの私が食べきれないくらい美味しいおやつをいっっぱい出すんだから!!」
「あ、あまねさまから手を繋ぎましたよ」
「あらやだだいたーん。って、坊っちゃんが照れて赤くなってるわよ!!やだどうしよう。今夜は赤飯にすべきかしら?」
「…………料理長に運転氏、あなた方はこんな茂みの中で何をしてるんですか?」
「ちょっと執事ちょー今いいとこなのよ!!邪魔しない、うっわ何今の笑顔ヤバイよ可愛いよ!!」
「休憩を利用して和樹様の成長を見守る会の最中です」
「………もし見つかったらうちの品位を疑われますからやめてください」
「えー!!」
「まぁ私は車の中で仲良しな二人を見れますしね」
「ちょっとトミー!!ずるいわよ!!」
帰