「だからイントネーション違うって」
「んー…何でやねんー?」
「もう無理して関西弁使わんでもええやろ。言うても俺かて列記とした関西人ちゃうんやし」
呆れた口調をしてみせてもほわほわした髪は諦める事なく口を開く。
「んー、でもゆんゆんとちゃーがどうしても俺が関西弁喋ってるとこ聞きたいって言うんだー」
そう言ったほわほわの髪の後ろでは確かにその言葉の通り、男女が期待を含む目でこちらを見ていた。
「むーちゃん頼むって。考えてみてくれよ。ハルが関西弁話してたら最高に可愛いだろ」
「そんな事言われても…」
何だか熱弁されてしまったが、正直困る。
そして面倒臭い。
それでも目の前のほわほわした笑顔にほだされたのか。
後ろで携帯を準備して恐らく録音機能を活用しようとしているのであろう二人に妙な圧迫感を感じてしまったのか。
「…何でやねん、」
結局溜息を漏らしつつも口を開いてしまった。
「何でやねんー」
「ハルいいぞ!すっげぇ可愛かった!」
「ちゃーはー?録音出来たー?」
「うん、出来たよ。可愛かった」
「良かったー。ちゃーの嬉しそーな顔可愛いー」
こちらを気にする事なく盛り上がる三人。
…というか、抱き合った二人に無理に間に割って入ろうとする一人の図。
とりあえず。
「俺もう帰ってえぇか…?」
今日は俺もしずの家に行こう。
幸せそうに笑い合う二人を目に映してそんな事を思った俺は間違いなくそんな二人に影響されているのだろうけれど。
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100まんだおめでとぉぉおお!
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