「うわ、うまそー!!いただきます」

「あ、こら、浅黄が帰ってくるのを待てよ」


そんな兄貴の制止も聞かずに、椀に肉と白菜と白滝をよそう
限兄貴の料理はめっちゃうまい。しかもすき焼きとかすげぇ好きだ

呆れきった兄貴を他所に、俺はパカリとたまごを割った




そのたまごには、魚のイラストが書かれていたが全く気にしなかった─────











ぼてぼてっ





「は………?」








たまごの中から人が出てきた
しかも二人
は?なにこれ?



「おい伊吹、ネギもく……なんだそれ」

「いや俺が聞きたい」


じいいいっとすき焼きの具の上に乗った二人の小人を見つめる
するとそのうちの一人がじいっと兄貴を見返していた



「かわい…お…おいで…?」

兄貴が手を差し出すと、
ソイツはきょとりと首を傾げながら






指の上にぽてっと顎を乗せた






「っ、!!!!!!!」


限兄貴は悶絶興奮しながら、一匹を抱いて部屋に去っていった

そして俺もわくわくしながら、そっともう一体に手を差し出した──────



「お、おいで?」
















『もっとはくさいー』


「は?」

気がつけば、ソイツは黙々としゃりしゃりと白菜をかじっていた

箸を握りはくさーいはくさいーとねだるその姿がめちゃめちゃ可愛くて………






俺は緩む顔を必死に押さえながらとりあえず、餌付けをした



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