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「ありがとう。まぁ嫌がっても返してもらうんだが……」
目をつむり
その時を待つ
ごめんなさい五郎さん
今、行きますから…………
「どうやって取るか」
「……………は?」
「いや、粉になってあんたの身体にあるのはわかってはいるんだが現実的にどう取り出せばいいのかと………固体じゃ無いからな」
ぽかーんと見上げると、牛鬼は気まずそうに目を逸らした
その際によく見れるようになった彼の右角は尖端が確かに削れて欠けていた
「身体は生きて無いわけだから排泄も無いし、かと言って痛覚が無いからって切ったら血に混ざってるかもしれない角の粉が飛び散るかもしれないし……」
うーんうーんと頭を抱えて唸る化物の姿が
どこか困ったときの五郎さんに似ていて
私は見ていられなくなり、くしゃりと顔を歪めて逸らした
「とりあえず、取り出す方法を思い浮かぶまで一緒にいてくれ。あんたは俺から離れると邪鬼に身体奪われちまうしな、こんな化物怖いかもしれないがしばらく側に居てくれや」
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