嫉妬、事務所にて

「はぁああ〜〜うちのルナは世界一の美猫ちゃんでちゅねぇ〜vV」


「……」
「……」


圭君がうざい…何あれ…デレデレなんだけど…こんなあっつい中そのテンションやめてよ…オフモードの荻さんと大差無いよ…

「というわけで先生、ちょっと葬ってきていいですか?」

「いや、「ちょっとコンビニ行って来ていいですか?」的なノリでそんなこと言うなよ…」


いつもは連れて来ないくせに、今日は何故か事務所に愛猫ルナを連れて来ていた。さっきからソファーの上で猫と戯れてる。そろそろソファーも代え時かな…
はっきり言って、猫と一緒の圭君なんてなんの役にも立たない…いや、いつもだけど…


「圭ー…事務所にその毛の無い生命体連れて来んなっつったろ〜?しかもお前すっごい暑苦しい。」

「何言ってるんですか。毛が無いからこその可愛さだってあるんですよ。見てくださいうちのルナ!猫の中でもとびきり可愛いんですよ!!」

「ダメだこりゃ」
「もういいじゃないですか。猫ごと炎天下のコンクリートジャングルにほうり出せば。」
「優太の今の一言と、それに合わない微笑みで部屋の温度が一度下がったぞ☆」


ホントになんでわざわざこんな蒸し暑い日に猫なんて生き物事務所に連れ込むの?


「なんで連れて来たんだ?」


先生がねこじゃらしをルナの前で振りながら、さっきから気にしてたことを聞いた。


「今日は用事があって庵さんが家に居ないんですよ。こんな暑い日に家に閉じ込めておくのも可哀相だから連れて来たんです。」

「そうだったのか。まあ、今日は特に仕事も無さそうだし、荻は仕事休みだから家族で嫁の実家行ってるし…別に良いけどな。」

「え、離婚の挨拶にでも言ったんですか?」

「優太君!?離婚の挨拶って何!?」

「娘の誕生日が近いから嫁の実家でパーティーするんだと。」

「相変わらずの親バカっぷりですね…荻さん…」
「このまま帰って来なきゃ良いのに。」



そこでふと、カレンダーが目に入る。今日の日付に赤ペンではなまるがしてあった。

「先生、今日ってシャンプーの発売日じゃ…」


「あああ!!しまった!!この俺が…この俺が!新シャンプーの発売日を忘れるだなんて……しかも今回のは特別製だかで、荻に試そうと毎日毎日楽しみにしてたのにぃ……!!!」


教えなきゃ良かった。


「いや、ゲームじゃないんだから開店と同時に売り切れるっていうことは無いと思いますよ?」



ちょっと買ってくる!!
圭君のツッコミを軽く無視して財布を片手に飛び出していった。
ふと、ソファーに座る圭君に視線を戻す。膝の上に猫を乗せて愛しそうに撫でていた。気持ち悪い。
猫にいたっては我が物顔で圭君の膝の上でゴロゴロと喉を鳴らしている。
本当にうざったい……

思うのが早いか、ぺいっと圭君の膝の上の猫を床に払った。


「うにゃ!」

「ちょっ、優太君、何事!?」
「うるさい…」

そしてそのまま、圭君にキスをした…
ちゅっとリップ音を立てて圭君を見れば顔を真っ赤にして僕を見てた。
何さ…いつもはそっちからしてくるくせに…


「ゆゆ、ゆ、優太君?」
「…なんでもない」



沈黙…

なんか言えば?ほら、君の愛猫が寂しそうに見てる…

途端にぐいっと腕を引っ張られたかと思えば、目の前に圭君の顔があった。

「…何?」

さっきとは違って真剣な顔する圭君は何も言わずにただ僕の顔見つめてるだけ。
そして僕の頭に手を乗せて撫でてきた。さっき猫にしてたみたいに…


「寂しかったの?」

「……!!」


…ズビビッ

「いっった!何故そこで覇武仙流!?」


本当に…うざったい…


甘い嫉妬


「ただいま〜」

「先生!猫馬鹿に頭撫でられました!もうお嫁に行けません!!」

「なに!?圭、ちゃんと手を洗ってから髪に触ったか?」

「猫馬鹿ってなに?そんなに嫌だったの!?ていうか優太君お嫁じゃないでしょ!?それと因幡さん、ルナは綺麗だから問題無いですよ!!」




End
********

初めてのリクエスト(?)で気合いいれて書きました。
その結果がこれでした。
気合い入れたからって文才がどうなるわけでもないですね←


そして、掲示板に書き込みされていることに気づくのが遅くて、かなりお待たせてしまいました。
本当に申し訳ありません!!


内容について詳しくリクエストが無かったので、管理人の残念な妄想になってしまいました。こんな感じでよろしかったでしょうか。

優圭っぽく見えますが、ちゃんと圭優ですよ……はい´`

返品可です。あとなにか、こういう圭優が見たいんじゃぁあああ!!というのがありましたら、またリクエストしてください。




6/13−蒼空


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