それでも中は紅かった

Attention

*ちょい流血表現ありです
*萌えも何もありません












人間は傷をつくるとそこから血を流すのだ


人間だけではない、生き物全てにおいて、傷をつくるとそこから深紅を流すのだ


身体の中を流れる血は、傷口を入り口とし、中から流れ出る


流れ、伝い、落ち、黒くなり、固まり、


それは当然のことなのだ。


なら俺はどうなのだろうか、
見た目こそただの人間のように見える俺は、所詮はただ唄う為だけに生み出された機械でしかないのだ。


右手に握ったアイスピック、向かう先は左の手首。


横に滑るようにアイスピックを動かせば、そこに一筋の紅い線を作った。


そこを辿るように




紅は、流れた、



ただの機械でしか無かった筈の俺には、裏切られれば痛む心があった。

身体に傷ができれば痛みを感じるための感覚があった。

傷ができれば流れる血が、あった、



機械な俺には、全てをリセットするためのプログラムがあった。

主人に棄てられれば、悲しみは覚えるものの、全てを忘れて次の主人の下に行く。





どこまでが人間で、どこまでが機械なのか


どうせならば、心から、感覚から、体内から、機械にしてくれれば良かったのに………
























******


帯人って機械なのに、傷口とか紅いし普通に血とか流すよね………っていう、ただの蒼空のただの疑問です´`



4/24−蒼空



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