-DOPPELADLER-500hit記念小説です。
内容はぬる甘い感じです。
ぎしりとベッドのスプリングが悲鳴をあげた。
自分の心音が溶けきった脳に響いている。
今は指一本と動かしたくなかった。
突然ドサリと、心地好い体温が俺の上に落ちてきた。
「おい、・・・っ重い・・・ハァ・・・ハァ」
「へっ、息上がってんじゃねぇか。
流石にエロ紳士でも連続は疲れたか?」
ケセセと馬鹿みたいな笑い声が耳に入る。
「うるせぇっ///ばかっ・・・退けろ!!」
「そんだけ言えたら十分だぜ。もう少し余韻に浸ったっていいじゃねーか。」
くそっ・・・お前だって、息上がってんじゃねぇか。
上に覆いかぶさるようにしているギルベルトの心音が伝わってくる。
俺の心音もこいつに同じように聞かれてんだろうな・・・
こんな行為は初めてじゃないのに、終わった後はいつもこうだ。
目の前で揺れる銀髪。カーテンの隙間からの月明かりが反射している。
その髪を撫でていると紅い瞳が俺を見上げた。
「綺麗だな・・・」
「はあ?何言ってんだよ。」
それはこっちの台詞だ。月明かりを受けた銀の間から覗く紅はとても幻想的なモノだった。
ギルベルトの指が俺の髪を梳いた。
さっき俺がしていたように。優しく。
そして一房とると、それに口づけた。
「・・・な、何してんだよ!!///」
「どうした、唇が良かったか?お姫様。」
「・・・・分かってんだろ・・・ばかっ////」
ギルベルトは一瞬驚いた顔を見せ嬉しそうに笑うと、その色に似合わない、温かいキスをくれた・・・・
月色の髪 紅い花
(おおせのままに・・・)
(そう、俺はその色に溺れたんだ)
月色の騎士
END