熱い鉄板の上で

※注意

年齢が大きく違います。

シャンクス、ベックマン、マルコ、エースなどが大学生です。
(一応エースが一番年下)

大丈夫な方はそのままお読みください。















「お!マルコじゃねェか!」

大人気のお好み焼き屋の前でシャンクスがマルコを見付けた。

「げ、赤髪」

「相変わらず失礼な奴だな!」

嫌そうなマルコに対してシャンクスは楽しそうにだっはっはっ!と笑った。

「お前もお好み焼きか?」

シャンクスがそう店を指差す。

「まァよい」

マルコは仕方無く頷いた。

「一人か?寂しい奴だな。俺の所にくれば良いのに」

「うるせェ!!エースも来るんだい!!」

シャンクスの安い挑発についつい乗ってしまうマルコ。
普段のクールな彼とはかけ離れていた。

「あ!エースも来るのか?」

シャンクスの後ろからひょっくりと顔を出したのはエースの弟のルフィ。

「おう、エースの弟じゃねェかよい」

マルコがルフィを見る。

「あぁ!エースが学校の奴と飯食うって言うから俺もシャンクスに奢って貰おうとしたんだ!」

ルフィはにししと笑う。

「っとに、ちゃっかりしてやがる」

ルフィの言葉を聞いてシャンクスが苦笑をする。

「さすがエースの弟だよい」

マルコが感心やら呆れやらの顔をする。

「でも、鳥のオッサンと一緒なら俺も連れてってくれれば良いのにな!」

「オッサンじゃねェよい」

「わ、ワルカッタ……」

マルコが真剣な顔でルフィ頭を片手で掴んだ。
ルフィが青ざめた顔で謝る。


マルコが来た方から人の間をすり抜ける様に物凄いスピードで走る自転車が一台やって来た。

「あ!エース!!」

ルフィが嬉しそうに手を振った。

「おう!ルフィとシャンクスも来てたのか」

キキーとブレーキ音を響かせてエースがにかりと笑った。

「っとに!もー!絶対エース君の後ろには乗らない!!」

真っ青の顔で自転車の荷台から降りたのは○○だ。

「スリルあったろ?」

「有りすぎだよ!」

ニヤリと楽しそうに笑うエースに○○は怒った。

「やっと来たかよい」

マルコが待ちくたびれたと声を出す。

「後ろでぎゃーぎゃーうるせェからよ」

エースが○○を親指で差した。

「だって!それはエース君が!」

○○がエースを負けじと指差した。

「エースくん!マルコくん!その人俺に紹介しなさい!」

ルフィの後ろから突然シャンクスが加わって来た。

「「あァ?!」」

エースとマルコが人相の悪い顔でシャンクスを睨み付けた。

「何でお前に教えなきゃなんねェんだよい」

マルコが○○を庇うようにシャンクスを睨み付ける。

「そうだ!シャンクスは関係ないだろ!」

エースもマルコに並ぶ。
すると、シャンクスから○○が見えなくなった。

「関係ある!もー!あれだ!一目惚れだ!紹介しろ!!」

シャンクスがにかりと笑った。

「んだと?」

「やんのか?!」

「あァ?!」

「なぁ!俺腹へった!」

3人が睨み合っていると、ルフィが声をかけた。

「そうだな、ルフィ!」

弟馬鹿のエースが声を出すと、一時休戦とばかりにマルコとシャンクスも離れた。






「いらっしゃいませ!何名様ですか?」

「5人!」

「3人」

シャンクスはまとめて言い、マルコは自分達の数を言った。

「申し訳ございません。ただ今の時間、大変混み合っていまして、相席でならご案内できますが」

店員は申し訳なさそうに言う。

「……どのくらい?」

「えー、早くても一時間ほど」

「なら、皆で同じ席で良いんじゃない?お腹減ったし」

○○も腹が減った様で、マルコを見上げた。

「…………5人で」

上目遣いに弱かったのか、マルコは嫌そうにしながらもそう答えた。

「よっしゃ!!」

シャンクスが一人小さくガッツポーズを決めた。





ーージュー



「俺さ、祭りになるとお好み焼き焼くんだよ!」

シャンクスが両手にヘラを構えた。

「へぇ!凄いですね!」

○○はにこにこと笑った。

「的屋だろい」

「ヤクザ繋がりだろ」

マルコとエースがジュージューと焼ける鉄板を眺める。

「うるせェよ!!!」

シャンクスが嫌そうにシッシッと手を振る。

「ところで、○○さんはお好み焼き好き?他には何が好きなの?」

シャンクスはお好み焼きを裏返す。

ルフィははむはむとお好み焼きを食べ続ける。

「お好み焼き好きだよ。他はね」

「好きな食べ物は餃子」

「好きな飲み物はヨーグルト系」

○○が答えるのをエースとマルコで遮る。

「何なんだよ!さっきから!」

シャンクスがドンッと机を叩く。

「お前より○○の事を知ってるんだよ!」

エースがお好み焼きを取る。

「それに、お前ェが傷付かない様にだよい」

マルコもお好み焼きを取る。

「は?意味わかんねェ」

「あ!!!クロコダイル!!!」

「は?」

○○は突然席を立つと、今しがた店を出て行こうとするクロコダイルを見付けて飛び付いた。

「チッ!何でテメェがいるんだよ」

「愛の力!」

「うぜェ」

「やん!!そんな辛辣なクロコダイルもカッコイイ!!!」

恐ろしい形相で睨み付けるクロコダイルに○○は恋する乙女の表情だ。

「今すぐ俺の前から消えろ」

「本当は嬉しい癖に!!」

嫌そうな顔をしながらも、乱暴はしないクロコダイル。
○○はめろりんラブとクロコダイルに抱き付く。







熱い鉄板の上で









「…………何だよ、あれ」

「だから、お前ェが傷付かない様にしたんだよい」

「あーあ、何でこんな所にいるかな、クロコダイルの奴」

「…………いや!俺は諦めねェ!!○○さーん!!」

「うぜェ!!」

「ぐはっ!!」

「クロコダイル強い!カッコイイ!!!」

「「はぁー……」」

「お好み焼きいらねェなら食って良いか?」

「食うか」

「そうだねい」

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