タイミングが大事
ある日の午後。
昼食を済ませたシャンクスと○○はのんびりと食休みを過ごしていた…………?
「…………一応聞くけど、何やってるの?シャンクス」
「何って、ナニだろうな」
○○の呆れた顔で言う声を聞いても、シャンクスはニヤリと笑うだけ。
シャンクスは今まさに彼女を床へと押し倒した所だ。
「いや、いくら休みだからって、平日の昼間から盛ってどうするの?」
○○は特に嫌がる素振りは見せずにじっとシャンクスを眺める。
「もちろん!夜も抱いてやるって!」
心配するなよ!とにかりと笑うシャンクス。
「心配してない!」
「嫌か?」
「………………別に嫌って訳じゃないけど……」
シャンクスの寂しそうな声に顔を赤くして答える○○。
「可愛いなァ、○○は」
にかりと笑うとシャンクスは○○と唇を重ねる。
「ん……」
ゆっくりと舌を割り込ませシャンクスは○○との口付けを堪能する。
ーーピンポーン
「……シャンクス。誰か来た」
「ほっとけ」
ーーピンポンピンポーン
「…………シャンクス」
「チッ!!はいよー」
シャンクスは仕方なく起き上がると玄関へ向かう。
「ちわー!宅配便でーす!はんこ下さーい」
ドアの向こうから若い男の声が響く。
「はいよ」
「あざーす!」
ドアを開け、はんこを押すと荷物を受け取る。
宅配業者は軽く会釈をすると、帰って行った。
「ったく、誰から……鷹の目。『要冷凍』面倒臭ェな」
シャンクスは頭をガシガシとかきながら台所へ向かう。
「……鮭か」
シャンクスは包みから取り出し、鮭を冷凍室へ放り込んだ。
「待たせたな!」
「いいえー」
シャンクスは○○のにこりとした笑いに癒されながら、また○○を組敷く。
「んっ……はぁ」
重ねた唇から吐息が漏れる。
シャンクスは○○のシャツの中に手を滑り込ませる。
「っん!」
「相変わらずココ弱いな」
「ふっ、もー!」
「はは、可愛いよ」
シャンクスは上機嫌で○○の首筋を舐める。
「んん!」
ーーピリリリリリ!ピリリリリリ!
「……シャンクス、携帯鳴ってる。ん!」
「……」
「ひゃっ!」
シャンクスは○○の言葉を無視して、耳を舐める。
ーーピリリリリリ!ピリリリリリ!
「ね、ねぇ。ベンさんだと後が怖いよ?」
「……ックソッ!!もしもし!」
『あ!社長か?俺!ヤソップだけどさ』
「何だよ!」
『何だよ。ご機嫌ななめか?』
「うるせェ!早く用件を言え!」
『あァ?!まァ良いや。あの戸棚の鍵どこにしまった?』
「いつもの所にあるだろ?」
『それが無いんだよ』
「あ?……あァ、あそこは?机の裏」
『裏ァ?!あ、ある』
「変えただろ!鍵の場所!」
『そっか!休みの所悪かったな』
「ホントだよ!もうかけて来んなよ!」
『そりゃ、解らねェ!!』
ヤソップが電話の向こうで笑い続けるので、そのまま乱暴に電源を押した。
「ったく!下らねェ用事でかけやがって!」
「でも、大事じゃなくて良かったね」
○○は床に寝転んだままでにこりと笑った。
「ふっ、そうだな」
シャンクスはにかりと笑うと○○に覆い被さる。
「あ、シャンクス」
「気持ち良いか?」
「…………」
「○○?」
「…………うん」
「可愛い奴」
シャンクスはそう言いながらするりと○○の服を脱がせる。
「昼間って明るくて良いな」
シャンクスはにかりと上機嫌で笑った。
ーーピリリリリリ!ピリリリリリ!
「………………」
「しゃ、シャンクス。顔怖いよ」
ーーピリリリリリ!ピリリリリリ!
「あ、しかも今度こそベンさんだ!」
○○は携帯のディスプレイを確認する。
「………………なんだよ」
シャンクスはイライラと電話に出る。
『書類に不備がある』
電話の向こうから低い声がそう告げる。
「どれだ?」
『昨日の書類だ』
それは、とてもとても重要な物。
今日の休みもその書類のお陰で勝ち取った程の重要な物だ。
「……明日じゃ」
『ダメだ』
「………………だよなァ」
シャンクスは盛大にため息をついた。
「解った、すぐ行く」
シャンクスは頭をガシガシとかきながら電話を切る。
「悪い、○○。1時間で帰って来るからな!」
シャンクスは眉間にシワを寄せた。
「解った、ただ、寂しいから早く帰って来てね」
○○はクスクスと笑った。
タイミングが大事「あんまり可愛い事言うなよ」
「何で?」
「行きたくなくなる」
「行かなきゃ良いじゃない」
「…………」
「ほら!考えてないで行きなさい!ベンさん待ってるよ?」
「くっ!待ってろよ!」
「ふふ、全くもー」
[ 16/72 ][*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]