貴方とクリスマスを4
ーーピッ
軽い音と共にカードキーを読み取ったドアがガチャリと音を立てた。
「どうぞ」
「は、はい」
カミューが扉を開けると、○○を部屋へ通した。
ーーガチャリ
カミューがドアに鍵をかける音がやけに大きく響いた。
「…………」
○○はカミューから距離を置くように部屋の中へと入る。
○○は窓際に立ち、外を見る。
既に終電も過ぎているが街はイルミネーションで輝いていた。
「○○さん」
カミューが○○を後ろから抱き締める。
「あ……」
ビクリと体が揺れた。
「すみません」
カミューが謝ると○○の顎を掴み上を向かせ口付ける。
「ん……」
○○は深い口付けにくらくらと酔いしれる。
(でも、これは振られた彼女の代わりなんだよね)
そうは思いながらも体を熱くする。
口付けは優しく甘く、カミューは少し乱暴に自身の着ていたスーツを脱いでいく。
「○○さん」
「か、カミュー部長……」
○○の言葉にカミューがベッドに押し倒しながら苦笑した。
「それはいささか様になりませんね」
カミューはクスクスと笑いながら○○の首に唇を這わせる。
「んっ!は、……か、カミューさん?」
○○は与えられる刺激に耐えながらカミューの名を呼ぶ。
「ええ。そう呼んで頂けると良いですね」
「っ!」
カミューの笑顔に○○の胸はきゅんとなる。
「愛しています」
「え?」
カミューの言葉に○○は思わず体を起こした。
「え?誰を?」
「もちろん、○○さん、貴女を」
カミューが愛しそうに○○に触れる。
「え?だ、だってカミューさん、振られたって……」
○○が驚いた顔のままカミューを見上げた。
「貴女がクリスマスに予定があると言っていたので」
カミューが少し照れたように言う。
「っ!!な!じゃ、あ初めから私の為に?」
「はい。貴女のために今日のプランを用意しました」
カミューはギュッと○○を抱き締める。
素肌同士だが、お互いの体は熱を持っていた。
「う、嬉しい、です」
○○はカミューを抱き返した。
「ありがとうございます」
カミューは○○に口付け、再びベッドへと押し倒した。
「私にもサンタさんが素敵なプレゼントくれました!」
「ふふ、私もです」
「カミューさん、メリークリスマス」
「メリークリスマス○○さん」