貴方とクリスマスを2
今年中の大きなプロジェクトも無事に終わり、 打ち上げも大盛り上がりを見せた。
そして、クリスマスイブ。
○○達は居酒屋で忘年会を兼ねたクリスマスパーティをしていた。
「やっぱり女子会楽しいねー!」
「彼氏とはどうなのよ?」
「別れた」
「またー?!」
「早くない?」
「あー!彼氏欲しい!」
などなど、女子会も盛り上がりを見せて、○○も程よいアルコールのお陰でふわふわと気分も最高だ。
「二次会はどうするー?」
「カラオケしたい!」
「賛成ー!」
「じゃあさ!」
日頃の鬱憤を晴らす勢いで○○達は夜の街を歩く。
「あ」
○○は少し離れた場所でカミューの姿を見つけた。
「カミュー部長!」
いつもの○○なら「見られてラッキー!」で終わったのだが、生憎と彼女は酔っていた。
「○○さん?」
カミューは驚いて○○を振り返る。
「こんばんは!お仕事帰りですか?」
「こんばんは。ええ、そうです。○○さんはクリスマスパーティの帰りですか?」
カミューはにこりと聞く。
「はい!これからカラオケに行こうかと」
○○が女性ばかりの集団を振り返る。
「……女性ばかりですね」
「女子会ですからね!」
○○はクスクスと笑った。
「……酔ってます?」
「はい!」
○○は元気よく頷いた。
「○○さん」
「はい?」
「振られた寂しい男に付き合って下さいますか?」
カミューが紳士的に、しかし冗談めかして聞く。
「……はい!」
一瞬キョトンとしてから、嬉しそうに頷いた。
「ごめん!皆!私行ってくるねー!」
○○は一度集団に戻り仲間たちに言う。
「良いなーイケメン!」
「行ってらっしゃい!」
「お幸せに!!」
「もー!そんなんじゃないってばー!」
次々に言う仲間たちの野次に○○は笑いながら答える。
「お待たせしました!」
○○は笑顔でカミューの元に走ってきた。
「ありがとうございます」
カミューはにこりと笑う。
「いえいえ!」
「どうぞ」
カミューが右腕を少し出す。
「……はい!」
キョトンとしてから、嬉しそうにその腕に掴まった。
「カミュー部長と腕組んで歩ける日が来るなんて、私は幸せ者ですね!」
○○は楽しそうにクスクスと笑った。
酔いで素直に思った事を口に出してしまうようだ。
「それは、光栄ですね」
カミューも機嫌良さそうに笑った。
「良いなーイケメン!」
「私も彼氏欲しい!」
「私も!!」