07
「じゃあ、この前の人がそのマルコさんで、一週間夕飯を?」
ロビンが驚いた顔をする。
「うん」
○○はアイスコーヒーを飲む。
「そう。縁があったのね」
ロビンが美しい顔を笑みに変える。
「……そうなのかなぁ?」
○○はお弁当の甘い卵焼きを口に入れる。
「それよりさ」
「なに?」
「あれ」
○○はハンコックを見る。
「はぁん!ルフィ!!」
ハンコックがいつもの様子と違い、ピンク色だ。
「ふふ、恋はいつもハリケーンね」
ロビンは楽しそうに笑う。
「何それ」
○○はアハハと笑った。
「ふふ、○○にもその内解るわよ」
ロビンはにこりと笑った。
「……私も恋愛くらいしてるのに」
○○は不機嫌そうにタコさんウインナーを食べる。
「ふふ。○○はいつも長く続かないじゃない」
「っ!重いんだって、私」
○○はため息をつく。
「良いじゃない。いつでも恋はハリケーンよ」
ロビンはクスクスと笑う。
「はぁ」
○○はため息をついた。
仕事が終わる直前にメールをした。
「7時か」
メールにはそう終了時間が記されていた。
時計を見ると6時。
先にマンションの近くのスーパーで食材を買い足す事にした。
○○は昨日のひじきが残っていると、油揚げとお酢を買う。
「あの家何にも無いよね」
○○はくすりと笑った。
そこでハタと気付く。
これではあそこに夕飯を作りに行くのが楽しみみたいではないか。
「そんなはず、ない」
○○は高級品でも買ってやれと美味しそうな肉を買う。
「シソ巻きにしよう」
シソも買う。
「ここにいたのかよい」
「へ?」
振り返るとマルコが立っていた。
「買い物してるってメールが入ってたからねい」
マルコはニヤリと笑った。
時計を見るとまだ7時少し過ぎ。
「…………早くないですか?」
○○は不思議そうにマルコを見上げる。
「まぁねい」
マルコは頷いた。
「…………クスクス。何てすか、それ」
○○は呆れた様に笑った。
「これだけで良いのかよい」
マルコがかごを取る。
「はい。大丈夫です」
○○は頷いた。
「マルコさんは嫌いな物無いですか?」
「無いよい」
「それは残念」
「……」
楽しそうに○○の顔をマルコは微妙か顔付きで見た。
(嫌われているのか、好かれているのか、分からないねい)
マルコはニヤリと笑った。
そこはさして問題は無い様だ。
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