01
1LDKの小さなアパート。四畳半の部屋は布団を敷いくと狭い。
元々一人暮らし用の小さなアパート。
そこに住むのはかなと…………。
かなは目を覚ました。
「っ!!……」
(そっか……)
目の前にある胸板に一瞬大声を出しかけたが、思い出した様に思い止まった。
(馴れないなぁ)
別れる前はシャンクスとは同じベッドでも背中を向けて寝ていた。
後から聞いた話では「夜中に起きてかなの顔見たら襲うから」との事。
かなはシャンクスを起こさない様に体を擦り寄せた。
(暖かい。雪山で遭難したら裸で抱き合うのが一番って言ってたけど、本当かも……)
かなはシャンクスの音を聞きながら気持ち良さそうに笑った。
「襲われても文句言えないぞ」
「っ!!シャンクス?!」
寝ているものだと思っていたシャンクスがかなを抱く手を強めた。
「起きてたの?」
「いや、起きた」
シャンクスがぐっと抱き締める。
「ちょっと痛いよ」
「襲われたいのか?」
かなの言葉を無視する様にシャンクスが声を出す。
何かを押さえるような声だ。
「…………うん」
かなの頷きに驚いてシャンクスは腕の力を抜き、顔を合わせた。
「そ、そんなに驚かないでよ。……冗談だから、そんなに心配しないでよ」
かなは少し残念そうに笑った。
「心配?」
シャンクスは聞き返す。
「だ、だから、朝から抱いてとか言わないよ。シャンクスに無理させたい訳じゃないし」
かなはシャンクスから逃れる様にベッドから抜け出した。
「っわぁっ!!」
が、シャンクスの腕により、ベッドへ逆戻りした。
「無理?」
シャンクスの声が耳のすぐ横で聞こえた。
「いや、だから、シャンクスは苦手でしょ?だから」
かなの言葉を危機終わる前にシャンクスは乱暴にかなをベッドへと組敷いた。
「しゃ?」
「昨日は休みだから出掛けようかと手加減したが、今日出掛けるのは止めだ。悪いが、今日は諦めてくれ」
シャンクスはそう言うと熱の籠った目でかなを追い詰めた。
シャンクスが布団からを離れるとかなはぐったりと枕にうつ伏せにもたれ掛かった。
(ど、どうしよう、体が全く動かない)
かなは体の疲労感と心の満足感に挟まれてふわふわとしていた。
(……シャンクスって本当に……)
考えていると突然シャンクスの手がかなの顔の近くの布団をついた。
シャンクスの体がかなの背中に当たり焦る。
「シャンクス!もう、」
「さすがのかなも俺の独占欲の強さが解ったか?」
ニヤリと笑うシャンクスの顔にかなは顔を真っ赤にして何度も頷いた。
「はは、可愛いな」
シャンクスは目を細めるとかなの背中に口付けた。
「っ!!あ……」
「……」
シャンクスは眉間にシワを寄せる。
「悪ィ……」
「え?!でも!」
「我慢出来ねェな」
シャンクスは再びかなを布団へと沈めた。
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