その後の時間4
「あ!エース」
○○がエースのいる教室にやって来た。
「お!どうした?○○」
エースは嬉しそうに○○を見る。
「あのね、進化論の教科書ある?」
○○が照れ臭そうに言う。
「進化論?あるぞ、ちょっと待ってな」
エースが鞄をごそごそと漁る。
「ほれ」
「ありがとう!」
「しかし、珍しいな、忘れ物とか」
座るエースがニヤリと立ったままの○○を見上げる。
「え?う、うん。進化論面白くて、家で読んでたらそのまま……」
○○はあははと照れ隠しに笑う。
「そっか。ん?なんだ?」
エースが不思議そうに○○を見上げる。
「え?ううん!」
○○は慌てて首を左右に振る。
「何だよ?言えよ」
エースは口を尖らす。
「え……いや、あのね。エースが私を見上げる事なんて滅多にないから、何か良いなって」
○○は照れたようにエースを見る。
「……」
エースはじっと何かを考えるように押し黙る。
「……エース?」
○○は急に黙ったエースを不思議そうに見る。
「よし」
「へ?」
エースは突然立ち上がる。
「おい、キッド」
「何だよ?」
近くで勉強していたキッドに声をかける。
「俺、帰るから代返宜しく」
「は?」
エースの言葉にキッドが聞き返す。
「行くぞ」
「へ?」
エースは○○の手を引く。
「わ、私これから進化論の授業!」
「サボれ」
エースがばさりと言い切る。
「俺を好きなだけ見下げて良いぜ?ただし」
エースは○○の耳に口を寄せる。
「ベッドの上な?」
「っ!!!?」
ニヤリと艶っぽく笑うエースに顔を真っ赤にして驚く○○。
「…………良いなぁ。俺も彼女欲しいな」
「シャチ……」
「なぁ、ペンギン!どこかに良い女いないか?」
「……俺が聞きたい」
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