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「○○……。あー、何か飲むか?」

エースは下だけ履くと、ベッドでうつ伏せになり、シーツを被る○○に話しかける。

「……」

○○は無言で枕を抱き締めている。
露出した白い肩にはエースが付けた赤い印が点々と残っている。

「……珈琲、コーラ、アップル、オレンジ。サービスだってよ」

エースがメニュー表を読み上げる。

「……………………りんご」

「お、おう!」

○○の呟きを聞くとエースは電話を手に取り注文する。

その隙にベッドから抜け出し、着替えを拾い、バスルームへと入った。

「……」

エースはその様子を見送り、ベッドに倒れ込む。

「はぁ……」


優しくなんて、出来なかった。余裕なんて無かった。


エースは初めて感じる幸福感と少しの反省をしていた。

「……気持ち……良かった」

エースはバスルームから聞こえるシャワーの音に目を向ける。

「柔らかかったな。良い匂いだし。香水とかしてなくても甘い匂いするんだな」

エースはベッドににやける顔を押し付ける。






「…………はぁ」

○○はシャワーを浴びながらため息をつく。


気持ち良かった。初めは。
でも、痛かった。途中から。

止めてと言ってもエースは止めてはくれなかった。


「でも……」

○○は真っ赤な顔で俯く。






「飲み物来たぞ」

バスルームから出てきた○○に声をかける。

「あ、うん」

○○がエースの隣に腰掛けようとして、手を引かれる。

「っ!!」

「○○」

エースの足の間に座らせられる。
エースは○○の髪の匂いを嗅ぎなが後ろから抱き締める。

「痛かったか?」

「……うん」

○○は小さく呟いた。

「悪かった」

エースはギュッと力を入れた。

「……エースは?」

「ん?」

「………………その、き、気持ち……良かった?」

○○は顔を真っ赤にして呟くように聞いた。

「っ!!もちろん!そうだ!気持ち良かった!スッゲーな!!!」

エースは力強く叫んだ。

「っ!な、なら大丈夫。うん」

○○はエースの方を見ながら眉毛をハの字にしながらもにこりと笑った。

「…………それ、可愛過ぎだ」

エースは○○に口付けたる。

「ん……」

「なァ、もう一回しようぜ」

「え……」

エースの言葉に固まる○○。

「大丈夫。今度こそ優しくするから」

エースは○○をじっと見る。

「……そ、その」

「じゃあさ」

「?」

「ここでするのと、ベッド。どっちが良い?」

座っているソファーを指差してからベッドを指差し、首を傾げる。

「え?あ、えーっと」

○○は迷っていると、エースの手はすでに着たばかりの服を脱がそうと動き出す。

「やっ!ちょっ!!」

「あんまり焦らすなよ」

エースの艶っぽい声に頭をクラクラとさせる。

「んっ!……え、エース」

「ん?」

「べ、ベッド……行こう?」

「っ!!」

エースのか細い理性の糸が切れる。

「え?や!だから!ベッド!」

○○はソファーに押し倒される。

「○○が悪ィ」

エースは獰猛な獣の様にニヤリと笑った。







「○○ーー」

「………………」

「○○ちゃん?」

「………………」

「○○様……」

「………………」

「○○殿?」

「………………」

「…………悪かった」

「…………ぷっ」

「やっとこっち向いた」

(もう、可愛いなぁ)

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