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エースは○○の腰に腕を回し、引き寄せる。

「っ!!え?な、何?!」

○○は狼狽しきった真っ赤な顔でエースを見上げる。

「げ、ゲームなら貸してあげるよ!友達に借りて楽しくて、自分でも買ったやつだから!えっと、これ充電も!!」

○○はあわあわとエースにPSPと充電コードを差し出す。

「あァ、ありがとな」

エースはニヤリと笑うとそれを片手で自分の鞄に入れる。

そして、○○を強く抱き寄せる。

「っ!!え、エース……」

「なァ、キスしてェ」

エースはぐっと顔を近付ける。

「っ!!し、したじゃない!」

「あんなんじゃ足りねェよ。もっと舌とか入れてェ」

真剣な顔をしてエースは口から舌を覗かせる。

「っ!!く、口に出さないでよ!」

○○は涙目になって口を開く。

「それでも足りねェんだよ。触って、舐めて、噛んで、入れて、感じてェ」

エースはじっと○○を見つめる。

「ーーー!」

この様な状況に慣れていない○○は顔を真っ赤にしてして、口をぱくぱくとさせていた。

「○○」

エースは○○に唇を寄せる。
○○は慌てて目を閉じた。

ちゅっと、唇同士が触れる。
びくりと○○の肩が震えるのをエースは押さえ込む。

「っ!……」

強く押し付けて、そろりと舌で固く閉じられた唇を舐める。
驚いてエースを押し返そうとするが、びくともしなかった。

「っん」

辛抱強く待つと、○○の口の力が抜ける。
それを逃さずするりと舌を侵入させる。

「っん…………ふ」

気を抜くと自分から甘ったる声が出て○○は驚く。

「○○……」

エースは○○の唇から離れ顔を覗き込む。

「っ!」

○○はエースの顔見て驚いた。
熱の籠った瞳は強くこちらを見ている。

(あぁ、もう!見ないでよ!)

○○は恥ずかしさと照れ臭さと、もう止めて欲しい気持ちと、もっとして欲しい気持ちとがぐちゃぐちゃと胸の鼓動を速くした。


ーーキーンコーンカーンコーン


「っ!!あぁぁ!!」

○○が大声で叫ぶとエースはびくりと手を緩める。

「じ、授業!!私何のために学校来たのよ!」

○○はさっと青ざめる。

「あ?この状態で……」

エースは狼狽しながら○○を見る。

「サカズキ先生は厳しいから!じゃあね!」

○○はわたわたと鞄を胸に抱きエースに手を振る。

「え?おい!!」


ーーパタン


静かな屋上に扉の閉じる音が無情に響いた。

「………………はぁ」

エースはその場にしゃがみ込んだ。

「いや、でも、もうあいつは俺のモンだからな」

エースはニヤリと笑った。






「はぁ、はぁ、セーフ」

「珍しいね、○○がこんなギリギリ」

「いや、色々あって……」

「どうしたの?顔真っ赤!」

「っ!!!」

「あー、熱もあるわよ?」

「そ、そんな事ないよ!!」

「何で慌ててるの?」

「それは……」

「あ、先生来た!」

「続きは後でね?」

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