その後の時間3

「あ!サッチー!」

○○とサッチが新しい家具を見に専門店にやって来た。
そこはお洒落な家具からちょっとした雑貨まで揃っていて、かなり人がいた。

そんな中、綺麗な女の人がサッチに近付いて来た。

「おう!久し振り!」

サッチはにこりと笑顔で手を挙げた。
それが気まずくて○○は繋いでいた手を離してしまった。

「ふふ!こんな所で会うなんて!今夜暇?」

女は嬉しそうにサッチの腕に自分のそれを絡ませる様に抱き付いた。

「今夜?暇じゃなーい」

サッチはおどけた様に言った。

「えー!残念!ん?その子は?」

女はサッチに抱き付いたまま○○の存在に気付いた。

「ん?俺の彼女!可愛いだろ?」

サッチは嬉しそうに○○を紹介した。

「こ、こんにちは」

○○は緊張気味に挨拶をした。

「ふーん!サッチ趣味変わったねぇ!」

クスクスと女は笑った。

「ねぇ!じゃあいつ暇?遊ぼうよ!」

女は○○の存在を知ってもしつこく聞いて来た。

そして、サッチの耳に官能的な唇を寄せて「満足してるの?」と聞いた。

「っ!!」

○○はカッと頭に血が昇ってその場を離れようとしたが、サッチの手に腕を捕まれてそれは叶わなかった。

「あったり前じゃーん!もうね、サッチさん○○ちゃんじゃなきゃ勃たねェから」

ニヤリと笑ってサッチは○○を抱き寄せた。

女は「え?」っと言う顔をした。

「は?本気で言ってんの?」

女は驚いた顔のまま○○を凝視した。
どうやら、断られない自信が有った様だ。

「本気も本気!俺もう他の女要らないもん!」

サッチはにこりと笑って○○に「ねー!」と頷いた。

「だからさ、悪ィけど、俺の女に失礼な事言うの止めてくんない?」

サッチは急に真剣な顔で女に言った。

「っ!!ばっかじゃねぇの?!」

女は乱暴にサッチの腕を振りほどくと怒りながら去って行った。


「……サッチさん、あの」

○○はおろおろとサッチを見上げる。

「ごめんね、○○ちゃん。嫌な思いさせて」

サッチは申し訳なさそうに眉尻を下げた。

「え?う、ううん!」

○○は首を左右に振った。

「私はサッチさんにあんな風に言われて嬉しいよ。でも、お友達減っちゃったね、ごめん」

○○も申し訳なさそうに謝る。

「あ?あー……お友達では無いから良いかな。そのーせふ、いや、その友達……か?」

「…………最低だ」

○○はじとっとした目をサッチに向けた。

「だから!うん!もう○○ちゃん一筋だよ!俺!だって」

サッチはぐっと近付くと○○の耳に唇を寄せた。

「俺の全部を受け入れてくれるんだろ?」

サッチの声が脳みそにダイレクトに伝わる気がした。









「あはは!○○ちゃん顔真っ赤!」

「ふ、ふざけないでよ!」

「ふざけてねェよ」

「もー!うん!ほら!ベッド見よう!ベッド!」

「そうだなァ!愛の巣な!」

「っ!!」

「あ!○○ちゃん置いてかないで!」

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