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ーーピピピピッピピピピッ


眠りを妨げる携帯のアラーム。

「……くっ……」

手を動かすのも辛い○○だったが、何とかアラームを止める事に成功した。
部屋にはすでに○○しかいなかった。

○○は買い物を諦めて再び目を閉じる。


ーースパーン!!


「おっはよー!朝だよー!」

朝からテンションの高いサッチの声を無視して布団を頭から被った。
一晩殆ど○○を離さず抱き続けたサッチの体力に嫌気が差したのだ。

「おいおい、お寝坊さんだなァ」

やれやれとサッチは○○の布団に近付いた。

「それか、あれか?まだ足りないのか?なら、仕方がな」

「起きます!」

サッチの死の宣告の様な言葉に○○は慌てて布団から這い出した。

「ん!宜しい!」

サッチは気分良く頷いた。

「んじゃ、朝飯にするぞー」

サッチはにかりと笑うと先に部屋を出た。

○○はため息をつくと、のそのそと着替え始めた。








「本当に美味しい」

○○は味噌汁の優しい味に癒されていた。

「だろー?サッチ様に惚れるだろー?」

「料理の腕だけは確かですね」

○○は冷たく言い放つ。

「えー!それだけじゃないだろー?」

サッチはニヤニヤと笑う。

「体力馬鹿ですね」

「ツンデレかー!初めてだなァ」

嬉しい癖に!と笑顔で続けるサッチに○○は眉間にシワを寄せた。

「サッチ部長は!」

「サッチ、だろ?昨日あんなに教えたのに」

「っ!」

サッチの笑顔に○○は凍り付く。

「さ、サッチさん。もう少し手加減して頂けないと、私、死にます……」

○○は緊張気味に声を出した。

「あー、それ無理。○○ちゃん可愛過ぎるんだもん」

サッチはにこりと笑った。

「…………そうだ。生活費」

話を反らそうと懸命に話題を探した。

「ん?」

「生活費いくら入れたら良いですか?家賃とか光熱費とか」

○○は一緒に住むなら必要だと口を開いた。

「大丈夫!毎晩貰うから!その為の同居だろ?」

サッチはニヤリと笑う。そして、○○に背を向ける。

「ってのは、勿論冗談だ。ちゃんと○○ちゃんの事愛してるからさ!家賃は元々取る気なんてないーーって、居ねェし!!!」

振り返ると○○はそこにはいなかった。
サッチは慌てて探すとキッチンで洗い物をしていた。

「あのね、聞いて?サッチさんの気持ち!」

キッチンの壁に張り付きながらサッチはわざと寂しそうに声を出す。

「えぇ。……サッチさんの気持ちは分かりました。家賃とかはサッチさんに甘えますね」

○○はにこりと笑った。

「そうしなさい」

サッチは穏やかに笑うと○○の頭を撫でた。








「ほんじゃま、まずはどこ行く?」

「え?」

「車出してあげるから」

「あ、ありがとうございます!じゃあ、」

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