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「お!ようマルコ、うちに来ねェか?」

シャンクスは特徴的なパイナップルヘアのマルコに話し掛ける。

「うるせェよい!!!お前は見かける度にいつもいつも……」

マルコは眉間にシワを寄せて言う。

「お、赤髪じゃねーか!やや?そこのお嬢さんは?」

近くにいたサッチが素早く近付いて来た。

「あァ、紹介しとくな。俺の奥さん」

シャンクスはぽんと○○の背中を押した。

「初めまして、○○と申します。宜しくお願いします」

ぺこりと頭を下げる○○。

「「……」」

固まるサッチとマルコ。

「……結婚してたのかい?」

先に我を取り戻したマルコは不思議そうにシャンクスと○○を見比べる。

「あァ、良いだろ?」

シャンクスは冗談を言うように軽く笑う。

「へぇ!赤髪がね!」

サッチが楽しそうに笑った。

「おーい!マルコー!サッチー!」

遠くからエースが走ってくる。

「あれ?シャンクスに○○!」

「こんにちは、エース君」

「おう!」

エースと○○はほのぼのと挨拶を交わす。

「知り合いかい?」

マルコがエースを見る。

「おう!友達だ!な?」

「はい」

エースの言葉に○○はにこにこと笑った。

「こいつら仲良いんだよ。妬けるよな」

シャンクスはがははと笑う。

「当たり前だろ?○○はとっととシャンクスに飽きて俺の所にくれば良いんだよ」

エースはにかりと笑う。

「これだよ。俺の立場ねぇじゃねーか」

シャンクスはそう言いながらも楽しそうに笑った。

「エース人妻狙いかよ?」

サッチがケラケラと笑う。

「おう!」

エースは悪びれた様子も無く楽しそうに頷く。

「何なら、奪い取っちまえば良いんだよい」

マルコは事も無げに言う。

「っ!なるほど!さすがマルコ!!」

エースは目から鱗が出た。

「いやいや、何言ってんだよ」

シャンクスがおかしそうに笑う。

「○○」

「へ?」

話に付いていけていない○○はエースを戸惑いながら見上げる。

「俺のモンになっちまえ」

「っ!年下にからかわれた!」

真面目なエースの顔と声に不覚にも顔を真っ赤にしてしまった○○がそう声を出した。

「俺は本気で」

「おい、エース。人の奥さん口説くのは止めろよな」

エースのむきになる声にシャンクスが苦笑混じりで止める。

困っている○○を助けるのも現夫の自分の役目だろうとシャンクスは助けに入る。

「○○、こんなオッサンより俺は若いぞ?」

「真面目な顔でひでぇな!」

エースの言葉にシャンクスは吹き出した。

「ほら、エース。口説くなら赤髪がいない所でしろよい」

マルコが呆れながら声を出す。

「そうだな」

エースはニヤリと笑う。

「あらら、○○ちゃん、変なのに好かれやすいのね」

サッチが楽しそうに笑った。

「…………そうですね」

○○は困った顔をして笑った。

「そう言えばエースは何してるの?今日はルフィくんとサボくんはいないのね」

○○がエースを見上げる。

「あァ、俺はバイト中。こいつらは仕事仲間。まァ、下手な社員より出来るけどな、俺は」

ふふんとエースは笑った。

「ノリノリだな、エースの奴」

「まァ、実際あいつは良くやってるよい」

サッチとマルコが頷く。

「そっか、お仕事中なんだ。ごめんね?邪魔しちゃって」

○○が慌てて口を開く。

「え?いや!そんな事ねーけど」

「だな。邪魔にならねー様に俺らは行くぞ」

シャンクスが自然な動作で○○の肩を抱いて促す。

「う!あ、はい。またね、エースくん!マルコさん、サッチさん、失礼します」

○○エースにひらひらと手を振り、マルコとサッチには頭を下げた。


「……ありゃ、無理かもな」

「そんな事ねーって!」

「どうだかよい」

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