03
「ところで、さっきから気になるんだけど」
△△が呆れ気味に口を開いた。
「いや、ここは気にしたら敗けなんじゃないですか?」
□□もため息混じりで言う。
「え?あ!エース?」
○○が2人の視線に気になって建物の外を見るとオレンジ色のテンガロンハットが目に入った。
「え?どこ?」
蓮も覗き込むが誰もいない。
「あれ?いない。見間違い?」
○○が不思議そうにする。
「まぁ、今回は女だけで楽しむんだから、放っておきましょう」
△△がやれやれと言い放った。
「馬鹿!気付かれるだろ!」
シャンクスが慌ててエースを引き戻した。
「しかし、凄い場所だねい」
マルコが煙草に火をつけた。
「気付かれたらダメなのか?」
エースが不思議そうにシャンクスを見る。
「……場所しか言わなかったからな。勝手に付いて来たと分かれば相手は嫌な気分だろう」
ベックマンが呆れた様に紫煙を吐き出した。
「そうだ!俺達は陰ながら危険を回避する、言わばナイトだ!」
シャンクスがにかりと笑った。
「騎士?山賊か海賊が関の山だろうよい」
マルコが紫煙を吐き出した。
「あ!なら海賊が良いな!俺!」
エースがにかりと笑った。
「どちらでも良い」
ベックマンは深くため息をついた。
「ねぇねぇ!お姉さん!どこから来たの?」
体は貧弱だが、顔は綺麗な男達が蓮達に近付いた。
「っ!何か変な男が近付いてぞ!」
シャンクスが慌ててその様子を見る。
「次、何する?」
△△が無視する形で蓮を連れ出す。
「あれれ?無視はつらいよ!」
ニヤニヤと男が笑う。
「さすが美人さんはナンパもなれてますね」
○○が感心した様に呟いた。
「おや?お嬢ちゃんもお仲間?」
「へ?」
3人目の男が○○の肩を掴む。
「離しなさい。嫌がってるじゃない」
□□が○○を庇うように前に出る。
「お?お姉さんも可愛いね?ねえ!俺達と遊ばない?」
4人目の男が楽しそうに□□に触れようと手を伸ばす。
「それ以上近付かない方が身のためだと思うけど?」
△△がくすりと笑った。
「良いから行こうよ!」
男が蓮に触ると、
「触るな、俺の女だ」
地を這う様な低い声と男の手に鈍い痛みがあった。
「え?シャンクス!」
蓮が不思議そうにシャンクスを見た。
「痛ぇ!!!」
「離せ!○○、大丈夫か?」
「エース、ありがとう」
○○は男の手を払ったエースを見てホッとした。
「マルコさんまで……」
「……よい」
□□はため息をつきながらも嬉しそうに笑った。
「こんなに早く出てきちゃったんですか?」
「お頭の命令だからな」
△△はくすりと妖艶に笑い、ベックマンを見た。
声をかけて来たイケメン達はいつの間にかいなくなっていた。
「でも、何でシャンクス達が?」
蓮は不思議そうにシャンクスを見上げる。
「そ、そりゃ心配だからな」
シャンクスは気まずそうに言う。
「?何回も△△と2人で行ってるじゃない」
蓮は心底不思議に思った。
「まァ、実際危なかったから良いじゃねェか」
シャンクスはにかりと笑った。
「そっか、ありがとう」
蓮はにこりと笑った。
「エースも遊びに来たの?」
○○はエースを見上げる。
「おぅ!○○と一緒にな!」
エースはにかりと笑った。
「そっか!私もエースと一緒に遊びたかったよ」
○○はやはり一人だけ年が離れていて心細かったようだ。
「んじゃ、遊ぶか!」
「うん!」
○○は嬉しそうに頷いた。
「マルコさんまで来るとは思わなかったです」
□□がすくすくと笑った。
「あー、悪いな、楽しんでたところ」
マルコは首の後ろに手を当てた。
「ううん。何か、嬉しかったから許してあげます」
□□はにこりと笑った。
「そうかよい」
マルコも吊られて穏やかに笑った。
「運転して来たの?」
△△はベックマンを見上げた。
「俺だけ飲んでなかったからな」
ベックマンは紫煙を吐き出した。
「ふふ、良いように使われちゃったかしら?」
△△は妖艶に笑った。
「まァ、俺自身も△△が心配だったからな」
ベックマンはニヤリと笑った。
「あら、それは嬉しいわ」
△△はくすりと笑った。
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