02
「そう言やこの前さ、バギーのラーメン屋行ったらライオンがいた」
シャンクスが焼き鳥に手を伸ばしながら言った。
「ライオン?!」
サッチが驚きに声をあげた。
「俺も○○と行った時見た!」
エースは笑いながら頷いた。
「あいつどこに向かってんだかな!!」
だっはっはっ!とシャンクスが笑った。
「そう言や、あいつの奥さん美人だよな」
サッチがうっとりと言った。
「だから、振られるんだよい」
「うっせェ!!!」
マルコの言葉にサッチが怒鳴る。
「でもさ、ルフィに言わせると昔は別人だったらしいぞ」
エースも焼き鳥に手を伸ばす。
「らしいな」
ベックマンが紫煙を吐き出した。
「美人と言えば△△だよな」
サッチがうんうんと言った。
「高校生で入ってきた時から目立ってたもんな、△△」
マルコが頷いた。
「化粧落とすと童顔だがな」
ベックマンがニヤリと笑った。
「二面性と言うか、ギャップが良いよな、あいつ」
サッチもベックマンに頷く。
「…………まァ、美人って言うなら□□もだよい」
アルコールが回ったのが分からないほど真面目な顔でマルコがポツリと言う。
「確かにな、□□ちゃんも美人系だよな!」
サッチが笑いながらマルコの背中を叩く。
「要だってそうだぞ!」
シャンクスがずいっと身を乗り出す。
「要は大人の癖に可愛いよな」
エースがニヤニヤと笑った。
「確かにな。美人ってより、可愛いよな!」
シャンクスは嬉しそうに頷いた。
「まァ、可愛いと言えば○○だけどな!」
エースは満開の笑顔で言う。
「この前さ、居酒屋行ったら『年齢確認させて下さい』って言われて、慌てながら学生証出してた」
「確かに!○○ちゃんどこかしらまだ幼いよな!」
「確かにねい」
エースとサッチがケラケラと笑い、マルコが頷いた。
「これじゃあ、自慢大会だな」
ベックマンが呆れながら言う。
「なら、自慢ついでに□□が仕事で大きな成功をしたらしいよい」
マルコがやはり真剣な表情で言う。
「すげェな!」
シャンクスが素直に頷く。
「△△もなかなか出来るな、仕事」
ベックマンが新しい煙草に火をつけた。
「だろ?鍛え方が違ェもんな!」
サッチが鼻息荒く言う。
「確か、要って赤髪を1日でクビになってたよな」
エースが記憶を辿るように言う。
「あァ、お頭が役立たずになるからクビにした」
ベックマンが親指でシャンクスをさした。
「仕方ないだろ!気になるんだからよ!」
シャンクスが口を尖らせて言う。
「△△がいた時はサッチの野郎がしっかり働いたんだがねい」
マルコがニヤリとサッチを見る。
「ぐっ」
サッチは苦虫を噛んだような顔になる。
「確かに△△が来てから周りの仕事率が上がったな」
ベックマンがちらりとシャンクスを見る。
「うるせェ」
シャンクスはポツリと呟いた。
「○○はなぁ……」
エースがつまらなそうにため息をついた。
「なんだよ、エース」
サッチがエースを振り返る。
「○○さ、普段は良いんだよ、普段は。たださ研究とか実験に入ると連絡取れねェからさ。つまんねェ」
エースは刺身に手を伸ばす。
「あー……仕事に入ると蔑ろにするタイプなのか。確かにアイス屋行っても真面目だもんな」
シャンクスが苦笑した。
「まァ、大学卒業したら働かせるつもりはねェから良いけどさ」
エースは口を尖らせて言う。
「え?エース、○○ちゃん働かせてやらないの?」
サッチが少し驚く。
「ん?そうだな。まァ、その辺話し合った事ねェけど、結婚はするしな。家にいて欲しいじゃねェか?」
エースが顎を手にのせる。
「女も男も社会に出してからの方が良いよい」
マルコが呆れながら言う。
「そうなのか?」
エースがマルコに興味深そうに聞く。
「あァ、やっぱり世間の荒波に飲まれてこそ人生に色が付く。閉じ込めたい気持ちも分からねェではないが、○○さんの気持ちも考えろい」
マルコはエースを見ながら言う。
「いやー!言う通り」
シャンクスとベックマンとサッチが手を叩く。
「マルコは10年手ェ出さずに耐えただけあるよな!重みが違ェ!!」
サッチが笑いながら言うと、マルコの拳が飛んできた。
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