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05:00 起床。船長室のシャワーを借りて準備
05:45 仕事を始める。結局洗濯、掃除、食事を1日ずつ回っている。
08:00 朝食。今では楽しく食べている。
09:00 お風呂掃除&お風呂。シャワーだけだとやはり疲れは取れない。
12:00 お昼。やはり戦争。
13:00 仕事。少し眠たいけど頑張る。
15:00 休憩。おやつを食べたりして(唯一)のんびりタイム。
16:00 仕事。
19:00 夕食。ほとんど宴みたいなもの。
20:30 副船長と勉強。
23:00 自室に戻ろうとすると、船長に連れ去られる。
01:50 自室に戻れずそのままダウン。まだ寝ようとしない船長を無視して無理矢理睡眠。
「………………」
この1週間の大体のスケジュールを出してみた。
「…………そりゃ、体が疲れるよね。寝不足だもん」
○○は眉間にシワを寄せた。
仕事中や昼間の休憩中にはやはり船長業務があるのか、あまりちょっかいは出して来ないので有り難いが、如何せん夜はあまり眠れていない。
「…………うーん。万年寝不足気味だよ……」
○○は机に突っ伏した。
今は午後3時。休憩の時間だ。
○○は帽子をかぶると自室を出た。
やって来たのは甲板。
「あれ?○○、まだ休憩中だろ?」
今日は掃除係なので、その人に声をかけられる。
「はい!だから、少しここでのんびりしようと思いまして」
○○はにこりと笑った。
「そっか!気持ち良いよな!やっぱり海の見える場所でのんびりだよな」
「はい!」
「じゃあ、また後でな!」
○○は一人で海を見る。
そして、どうしようもない眠気に襲われた。
「……まだ時間ある……。少し寝たい……」
○○はその場にずるずると倒れ込んだ。
すぐに寝息をたて始める。
「ん?」
ようやく仕事が一段落したベックマンが甲板に出てくると、誰かが倒れているのをみつけた。
すぐに、このレッド・フォース号ただ一人の女である○○だと分かって、内心慌てた。
端から見たら、ゆっくりと近付く様にしか見れないが。
「……おい」
「スースー」
ベックマンが声をかけるが、○○は気持ち良さそうに規則正しい寝息をたてるだけ。
ベックマンはチラリと時計に目をやる。
「15:30。休憩中か」
ベックマンはふと、表情を和らげると○○の隣に腰を掛け、煙草に火をつけた。
「寝不足か?だから言ったんだ」
ベックマンは静かに声を出した。
そう、ベックマンが○○に出したこの船に乗る条件。
『お頭の女になる事』
それは、とても大変な事。
何がかと言うと、確実に寝不足になると言う事だ。
現に○○は朝早く起きてはいるが、当の本人は昼近くまで寝ている。
それなのに、頑なに見習いと言うより雑用の仕事を続ける○○。
すぐにねをあげると思いきや、1週間持っている。
「倒れなきゃ良いがな」
ベックマンはそう口にしてから、少し考え込み、
「……早めに倒れた方が良いぞ」
体がダメになる前にな。と呟いた。
「おっ!いたベック!さっきの」
「静かにしろ、お頭」
シャンクスがベックマンの姿を見付けると声を出しながら近付いてくる。
それをベックマンは制した。
「何だよ……○○?」
シャンクスはベックマンの影に隠れた○○を見てギョッとした。
「大丈夫だ。寝てるだけさ」
ベックマンは紫煙を吐き出した。
「そ、そうか」
シャンクスはホッとする。
そして、シャンクスもその場に座り込む。
「…………無理、させちまってるからな」
シャンクスは愛しそうに○○の髪を撫でる。
「そう思うなら手加減してやれ」
ベックマンは呆れた様に煙草を吹かす。
「いや、そう思うんだよ?思うんだけど、実際無理だ。こいつさ、ベッドの上だとスゲーんだぜ」
シャンクスは楽しそうに笑った。
「それは、良かったな」
「なっ!嘘だと思ってるのか?」
「いや、呆れてるんだ」
「お前だって、一度やりゃァ解るぜ?」
「………………やって良いのか?」
「ダメに決まってるじゃねェか!○○をエロい目で見るな!」
シャンクスは不機嫌そうに○○の寝顔を手で隠す。
「……そいつは残念だ」
ベックマンは呆れながら紫煙を吐き出した。
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