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「あ、島が見えてきた!」

○○は進路の先に新しい島が見えてきた事に気付く。

「そうだな」

鷹の目は椅子で寝ていたが、しっかりと声を出した。

「あそこに行くの?」

「そうだ」

「何があるのかなぁ?」

○○は新しい島に楽しそうに思いを馳せた。

「何もない」

「え?」

「無人島なはずだ」

鷹の目は表情を代えずに言う。

「そっか……残念。じゃあ、何するの?」

○○は不思議そうに鷹の目を見上げる。

「行けばわかる」

鷹の目はそれだけ言うと黙り込んだ。

「そっか」

○○は素直に頷いた。






程なくすると、島に着く。

「ここにいろ」

「はい」

鷹の目がそう命じるのに○○は素直に頷いた。

鷹の目は崖の下へ船を付けると、ひょいと跳んで陸へ着いた。



「うわぁっ!!」

「鷹の目っ!!貴様何しに来た?!!」

海賊達が騒ぎ立てる。

「さわぐな。お前達に用はない」

鷹の目は堂々と武器を抜く海賊達の中を歩く。

「幹部どもはどこだ?こんな島でキャンプとは……呑気な男だ…」

鷹の目は呆れた様に声を出す。

「か、か、か、頭ーー!!!」

海賊の一人が急いで走る。

「ん?よう、鷹の目。こりゃ、珍客だ」

赤い髪の男が重々しく声を出す。

「俺は今気分が悪いんだが……。勝負でもしにきたか?」

「ふん……片腕の貴様と今さら決着をつけようなどとは思わん」

鷹の目は鋭い目で睨み付けながら声を出す。

「面白い海賊達を見付けたのだが、ふと、お前が昔していた話を思い出した」

鷹の目はぴらりとルフィの手配書を差し出した。

「ある小さな村の……面白いガキの話……」

鷹の目の話を聞きながら、赤い髪の男が食い入る様に手配書の少年を見る。

「何?!まさか!!!来たか、ルフィ!!!」

赤い髪の男が楽しそうに笑った。

「おい、みんな!!のむぞ!!宴だァ!!」

急に赤髪は楽しそうに宣言する。

「飲むってあんた、今飲みすぎて苦しんでた所じゃねェか!!」

幹部の一人が厳しい突っ込みを入れる。

「ばかやろっ!!こんな楽しい日に飲まずにいられるか!!鷹の目!お前も飲んでけ!な!!」

赤髪はだははと笑った。

赤髪海賊団は宴好きな様で、手早く宴の用意が行われていた。

「ほれ!飲め!!」

赤髪は上機嫌で鷹の目に酌をする。

「そう言えばお前の噂話も聞いてるぞ!最近女連れてるらしいじゃねェか!!」

赤髪はニヤリと笑った。

「ああ」

鷹の目は事実だと肯定する。

「本当だったのか?!今は連れてないのか?」

赤髪はキョロキョロと辺りを見回す。

「船に残して来た」

「何だよ!連れて来いよ!誰か!鷹の目の女を連れて来い!」

赤髪はそう近くの海賊に命じた。

「……崖の所だ」

「だってよ!」

鷹の目の言葉を赤髪はそう加えた。

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