04
「シャンクス」
「ん?」
ちーはベンチに座りシャンクスが買ってきたオレンジジュースを片手に空をあおいだ。
「悪阻がおさまったら旅行に行かない?」
「お!良いな。でも、どうした?急に」
シャンクスが不思議そうに缶コーヒーを飲む。
「いや、あのね。子供が出来たらこうしてシャンクスと2人きりで外にも出られないなぁって。あ!もちろん子供連れでお散歩とかも楽しみなんだけどね!」
ちーは慌てて言い直す。
「何て言うか、離れていた時間もあったから、シャンクスとしっかり思い出を作りたいって言うか、何て言うのかな……」
ちーは考えながら声を出す。
「…………お前だけだぞ」
「え?」
「これから先、何があってもお前だけを愛してる」
シャンクスの真剣な顔にドキドキと胸が高鳴った。
「さっき、前の彼女の話を出したのは、そん時にも色々あったからだ。彼女に根も葉もない噂を流してな。まァ、頭の良い奴たったから、気にしなかったみたいだがな」
シャンクスは先程の事を思い出して弁解をする。
「……そんなに前からあの人……」
ちーは困った様に頷いた。
「あァ。ちーから嫉妬とかされるのは良いけどな。ちーを悲しませたら意味がない」
シャンクスはにかりと笑った。
「俺にはちーだけだよ」
シャンクスは言いながら、ちーに口付けた。
「…………シャンクス、ここ、公園」
ちーは恥ずかしそうにシャンクスを咎めた。
「……良いじゃねェか」
シャンクスは少し不機嫌そうになる。
「それに!私だけを愛しても困るの!」
「は?」
「この子もいるでしょ?ちゃんと愛してあげてね」
ちーはにこりと笑った。
「あァ!もちろんだ!」
シャンクスはにかりと笑った。
貴方を愛せる喜びを「シャンクス」
「ん?」
「私の方がシャンクスを愛してるよ!」
「そうか?俺は負ける気しないな!」
「そんな事ないよ!」
「どうだか」
「…………でも、子供が出来たらどっちかな」
「…………止めてくれ、不安になる」
「ふふ、愛してるよ」
「俺も愛してる」
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