03
「ポートガス屋、お前がアクセサリーとか珍しいな。ユースタス屋なら解るが」
ローがエースの右手の薬指にはまった少し太めのシルバーのリングを見て言う。
「お前、目敏いな。女子か?」
エースは少しだけ嫌そうに言う。
しかしそれは嫌なのではなく、照れから来るものだ。
「馬鹿言え」
ローは面倒臭そうに言う。
「エース!あ!ロー君も」
学食近くでアミが近付いて来た。
「……そう言う事か」
ローが#NAME1##の右手の薬指にはまった少し太めのシルバーのリングに目をやった。
明らかにエースとお揃いのペアリングだ。
「ん?どうしたの?」
アミは不思議そうにローを見上げる。
「それだ」
ローがアミの右手を取る。
「あ!?エヘヘ、ちょっと奮発しちゃったんだ」
アミは嬉しそうに照れながら笑った。
「お前、アミに触んな!」
エースがローからアミを奪うように抱き抱える。
「ちょっと、エース」
アミは恥ずかしそうにエースの腕の中に収まる。
「しかし何で右手なんだ?」
ローが不思議そうに2人のペアリングを見る。
「それはこいつが」
エースは少しだけ不満そうにアミを見る。
「だって、ここは本番に取っておきたいじゃない?」
アミは左手の薬指を右手で指差す。
「なるほどな」
ローは少し考えてからニヤリと笑った。
「なぁアミ。そいつが右手にはまってる間に俺とイイ事でもするか?」
ローはエースの腕に収まるアミの耳元に唇を寄せた。
「へ?」
「っ!する訳ねェだろ?!」
赤くなるアミと怒鳴るエース。
「安心しろ、別に奪う訳じゃねェ」
ローはニヤリと笑った。
「っテメェ!!!」
「ちょ、エース!」
ローに殴りかかろうとするエースを慌てて止める。
「私、エース意外見えないもの」
アミはにっこりと笑った。
「そうか?そいつは残念だな」
ローは目を細めた。
もし、アミが冗談でもOKと答えていたら、ローの興味はアミから消えたのだが。
「エースちゃんとしてくれたんだね」
「当たり前だろ」
「ありがとう!」
「なんのお礼だよ」
「ふふ、エース大好き!」
「俺もだ」
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