03

さらに、数年後。

●●は小学生になり、○○は幼稚園に通うようになった。


「やっべ。うちの子が一番可愛い!他の子供に申し訳ないくらい可愛いな!」

シャンクスは片手にビデオカメラを持ち、遠くに座る愛娘を見ていた。

今日は○○の幼稚園の運動会。
シャンクスとレンと●●が保護者席から○○を応援する。

「いや!俺の子供の方が可愛いな!」

隣に陣取るのはやはり片手にビデオカメラを持ったエースとその奥さん。
彼らの子供も同じ幼稚園の様だ。

「天使だ!○○は天使だな!パパはここだよー!」

「うわ!今、こっちに向かって手を振ったぜ!おーい!とうちゃんだぞー!」

シャンクスとエースは共にデレデレと手を振った。

「良いおっさんが2人して、キモいな」

●●が嫌そうに声を出す。

「あァ?!俺はまだ二十代だ!こんな四十路をとうに越えたおっさんと一緒にするなよ!」

●●の声に反応したのはエース。

シャンクスはデレデレとビデオカメラを片手に一眼レフ望遠で愛娘の写真を撮りまくる。

「オレからみたら、子持ちは全部おっさんだよ」

●●は爽やかな笑顔で笑った。



小学校でも爽やかな笑顔と美少年の外見でかなりモテモテの●●。

だが、師匠は父と同じレイリー。遊び相手もルフィやエース、サボと元悪童ばかりなので、爽やかながら、口は悪い。


「このっ!」

「エース!小学生から見たら二十代なんておじさん、おばさんよ!」

エースの奥さんがクスクスと笑いながらエースを止める。

「姉ちゃんこんにちは!」

●●は爽やかにエースの奥さんに挨拶をする。

「あら、こんにちは!●●くん!今日は応援頑張ろうね?」

「うん!」

●●はにこりと笑った。

「おい、シャンクス。子育て間違えてねェか?」

こっそりとエースがシャンクスに耳打ちする。

「あ?男に厳しく!女に優しく!ルフィんとこの、えーっとぐる眉」

「あー、サンジか?」

「そう!あいつと気が合ったらしくてな。まァ、悪かねェかと思ってな」

シャンクスは愛娘を連写しながら声を出す。

「男なんざ、少し悪い位の方が良いだろ」

「そう言うもんかねェ」

エースがため息をつく。

「俺は元々女の子が欲しかったからな!」

「そりゃ、2人目で出来て良かったな」

「あァ!連続だと同じ性別が産まれやすいとか言われたから年数開けたし!レンに基礎体温計らせて日にちも気にしたし!phの関係でレンが気持ちよくなる前に出したり!」

「だぁー!!!こんな所で何言ってんだ!!!」

暴走し始めるシャンクスをエースが慌てて怒鳴る。

「まァ、そう言う努力があって○○がいるんだよ」

シャンクスはにかりと笑う。

「そうかよ。それで天下の赤髪様は愛娘にデレデレってか?」

エースは盛大にため息をつく。

「俺がデレデレ?そんな訳……」

「あ!シャンクス!○○の番!」

隣で見ていたレンがシャンクスの服を引く。

「おぉぉぉ!!!○○!!!頑張れー!!!」


『父兄の皆様はご自分の席から応援をお願いいたします』


シャンクスが立ち上がり、体を枠の中へと乗り出すので、放送で怒られた。

「父さん!もー、止めろよ!恥ずかしいだろ?!」

●●が懸命に止める。

「おぉぉぉ!!!可愛いぞ!!俺の天使ィィィイ!!!」

「…………聞いてねェな」

あまりにも昔のシャンクスと違い、エースは小さくため息をついた。









「あのガキ、俺の○○と手なんか繋いでやがる!」

「ちょっ、シャンクス!お遊戯だから!それよりちゃんと撮ってる?」

「もちろんだ!うわっ!本当に○○が一番可愛いな!」

「○○可愛い!兄ちゃんはここだよー!」

「この親にしてこの子あり、だわ」

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