うおおおお!!!部員全体が一環となって歓声をあげる。勝った。最後は跡部君と幸村君のシングルスだったけど、いやあ改めて5感を奪われる恐ろしさを思い知ったよ。
幸村君は誰でもない私の元へ真っ先に駆けつけて抱きついてきた。汗、沢山かいたはずなのにシーブリーズのすごくいい香りがする…じゃない!え、なんで抱きつかれて…ああ、ハグか
「勝ったよ、波江」
「おめでとう(うわあなんか母親の心境)」
周りは顔に驚愕を浮かべてこちらを凝視する。ああきっと第三者から見たらこの状況はカップルと思われているんだろうな。こんなイケメンで優しくて頭よくて部活に熱心で…完璧な彼氏が私も欲しいよ。
「おい、幸村と言ったな」
「!跡部君」
「次は合宿でだ」
「…合宿?」
「夏休み明けに氷帝が指揮をとり開催する合宿に招待してやる!その時絶対にテメーを倒す!」
「ふふ、楽しみにしてるよ」
こうして美しい青春を目の当たりにしてなぜか私が恥ずかしくなるのだった。
そして、
「あとそこのメス猫!」
「え、はい(メス猫…)」
「テメーを俺はどうやら甘く見ていたようだ…次は絶対に勝つ!」
「はあ(え、何に?)」
なぜか跡部君に敵視されました。え、なんで?あと幸村君、そろそろ解放してほしいです。