二人の問題



※頭が悪いギャグです※




それは突然のことだった。

「すまない、ユーリ。僕は、お前と結婚できないかもしれない」
「…は?」

突然の爆弾投下。
俺は思わず聞き返す。
えっ、何、俺捨てられるの?
俺に落ち度があったのか?
いや、確かに俺はへなちょこだけど、ヴォルフラムはそれでも俺を好きだと言ってくれたんだ。
じゃ、じゃあ他の誰かに心変わりしたとか?!

「そ、そんなのいやだ!!ヴォルフのバカ〜!裏切り者〜!!」
「仕方がないだろう!別に結婚なんかしなくても一緒にいることはできる!!」
「でも!俺は結婚したいもん!二番目はイヤだ!じゃなきゃ俺、浮気してやる!」

非行に走ってやるんだ!!

「こ、この浮気者!!僕と言うものがありながら!」
「じゃあ、なんで結婚しないとか言うんだよ!」
「うっ…それは…」

理由も聞かずに承諾できるもんか!!
俺はヴォルフを真っ直ぐ見つめた。
「何かあるなら、直すから!なっ!」とヴォルフラムの肩を揺さぶる。
すると観念したのか、ヴォルフは悲しそうに呟いた。

「どうしても、不自然なんだ」
「…不自然?」
「ああ…。お前と僕では、どうしても不自然になってしまう」
「何が不自然なの?」

そうかなぁ、と首を傾げる。
自分で言うのもなんだけど、双黒魔王と金髪元プリンス。結構お似合いだと思うけど…。

「よく考えてみろっ!結婚したら、僕は“渋谷ヴォルフラム”になってしまうじゃないか!」

“渋谷ヴォルフラム”…………。

「そ、それは……素敵な響き、なんじゃないかな?」
「どう考えても変だろう?!」

変だろうって…。
俺は思わず苦笑する。

「こんな名前じゃお前に嫌われてしまう!」
「いや、そんな悲観的にならんでも…」

名前ぐらいでそんな……。
って思っても、一度暴走したヴォルフラムは止まらない。

「いや、絶対に嫌いになってしまう!!もっとお似合いな奴に乗り換えてしまうんだ!!」
「名前がお似合いって…、例えば?」
「たっ、例えば!渋谷コンラート…とか」
「うげ。なんだよそれ……それこそミスマッチだろ?!」
「しっ、渋谷アーダルベルト!」
「気持ち悪いから!」

ヴォルフラムのチョイスが微妙すぎる。
せめて女の子で頼むよ、と俺は心の中で突っ込みつつ、必死に愛のデカさを証明した。

「俺はお前が好きだから、心変わりなんてありえないてっ!!」
「嘘をつけっ!この浮気もの!!なら、これならどうだ?!渋谷ギュンター!!」
「ヴォルフラム………」

プチ…
その瞬間俺の中で何かが切れた。

「いいかげんにしろよ!!なんで俺があんな変態汁男、ロン毛白髪じーさんと結婚しなきゃいけないんだよ!」




ガッシャーン…




部屋中にお皿が割れる音が響き渡る。
この音はまさか、と振り返ってみると案の定そうだった。

「へ、陛下…」
「「ぎゅ、ギュンター…」」
「私をそんな風に…」
「い、いや!」
「さようなら…」
「ま、待って!違うんだ!カムバック!」

ちょっと本音が出ちゃったけど!
いや、マジでお前がいないと執務が大変なんだよ!
ギュンターーーー!!!



……  

その日の夜ギュンターが出家したのは言うまでもない。



end






補足
蓮様キリリク作品。
ユヴォギャグ…のつもりです。( ;∀;) 
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