「真剣な話しがある」
「うん?」


いつものようにデンジの家でくつろいでたら急にコタツから引っ張り出されて畳に座らされた。寒いんだけど…
私の向かいに座るデンジは正座していて、少し恥ずかしそうに目線は下に向けられている。


「なぁに?」
「…あ、の…えっと、そのだな…」


何か変な物でも食べたのかな。今日のデンジ気持ち悪い


「俺が作る味噌汁を飲みたいか?」
「は…?」


やばいわ、やばい
これはやばい。普段から頭のネジは一本は外れてる感じだけど今日は一本どころじゃすまない…十本は軽く越えてる


「デンジ何言って…」
「洗濯も家事もちゃんとする」
「…………はぁ?」
「する!絶対する!食ったもんは洗う、脱いだ服は洗濯する」
「普段しないじゃん」


なんだか必死に食いついてきて、手を握って、詰め寄ってきて、今日のデンジ怖いよ


「朝は苦手だ。だからお前が起こしてくれ」
「……起こしてます」
「夜は一緒のベッドで寝てやる」
「今も一緒じゃん」
「一回の浮気も目は瞑ってやる。オーバと二人で呑みに行くのも許してやる、だけどたまには俺も誘え」
「……は、はぁ」


デンジが何を言いたいのか全く分からない
早い所話しを終わらせて欲しい。デンジに合わせて正座した足は悲鳴を上げてるし、ストーブがないこの部屋はまさに極寒


「ジムリーダーだし、イケメンだし、収入もいい」
「………はいはい」
「お前が望む事は何でも…はいかないけど出来る限りしてやれる事はする」
「う、ん?」
「だから、こんな俺だけどさ…」




「俺を嫁に貰って下さい」




私、プロポーズはナギサの海でって言ったのに

全くうちの嫁さんは困った奴だ