▼ついったに上げたらいしおss
お前を諦めない。手首を掴んだままこの手で、シオンを殴って、頬の柔らかさと仄かな腕の温もりを感じた。骨ばった固い、大切な人を守ろうとあがく男の強い腕だった。
泣きそうになり、ライナはほんのちょっと、眉間に力を入れてみる。彼の手に自分から触れたのは初めてかもしれない。
鼻の奥がツンとする。あの時の傷ついたシオンの涙を、俺は忘れられない。
何よりあの暗い雨の日のことが頭にこびりついて離れない。どくりどくり、鼓動が激しくなっていく。殴ってチャラにしてやろうと思ったのに。そうしたら、シオンの隣に立てると思った俺は馬鹿か?気が晴れるどころか、俺の胸の内に広がるのは、寂しさやら、ふがいなさだった。あと少しだ。弱気になるのは後でもできる。俺は、お前を諦めてやらない。ライナは自身にも言い聞かせながら、疲れた顔のシオンに対峙した。
ライシオが大好きだよォォォ!!!
大伝終わっちゃやです(´;ω;`)