「やべーフレッド超カッコいいんですけど」

遠くから近くから毎日見る、赤毛の彼の姿はやっぱりどの角度からみてもかっこいい。周りとどこか違うきらきらした瞳、杖を振るときのしなやかでなめらかな手首、得意の悪戯をしかけているときの笑顔、彼のすべてがかっこよかった。
自分でいうのもなんだけど、わたしは成績もよくて、アジア系の顔で、まあ周りの美人さんには負けるけど、髪の毛巻いたり、染めたり、メイクしたり、マニキュア塗ったり、身の回りには気をつけてます。そんなわたしとフレッドは付き合っています。彼は自慢の彼氏です。ちなみにわたしの理想のタイプとはかけはなれてます。
自然と弧を描いてしまう口元をおさえ(世間はそれをニヤけというらしい)、そのお姿を慎ましやかに拝見していた。彼とは寮がちがうし、教室も一緒になることは殆どないので、なかなか話す機会もないのだ。だから補充している、フレッドを。ハッフルパフのロゴが浮くことったらありません。ああスリザリンじゃなくてよかったと思うのは、今まで生きてきたなかでフレッドと出会ってからです。

「おい名前、おまえかなり顔やばいよ」
「いいのよジョージ、うん、今わたしはすこぶる機嫌がいいからこの大海原のように広い心で許してあげる」
「何こいつ、うぜっ」

「あ、名前」
「あーチャーリー」
「フレッドとつきあってんだって?」
「うん」
「何で俺じゃないの」
「それジョージにも言われたよ」
「やっぱりな、俺とジョージ前世では双子だから」
「…」
「こいつ電波だとか思ったなおまえ」
「いやいやいや、べつに」
「そんな名前がかわいいぞ!」
「…」

「てゆかフレッドのこと見過ぎ、ストーカーか」
「なに、犯罪じゃないから合法だから」
「視姦はよくないぞぉ」
「視姦じゃないから」
「可哀相な我が相棒…付き合いたてなのにストーカーな上視姦する彼女だって!」
「ジョージ!黙って!よ!」

「名前」
「フレッド!」
「さっきの悪戯見てた?」
「見てたよ!!」
「嘘、相棒としゃべってただろ」
「でも、見てたよ、かっこよかった、」
「名前は俺だけ見てろよ、」
「きゅん、好き、フレッドー!」
「!」
「きゃんフレッドあったかいー」
「いい度胸じゃん名前、俺をスルーなんて」

「なんかチャーリー怖いよ」
「あれが三角関係だジョージ参加すんじゃねーぞ、めんどくなるから」
「おまえ心読むなよ」
「うわ、抱き締めたぞ名前」
「あいつ積極的だなあ」
「ていうか命知らずだよ」


君に絞殺されてもいい
(もー好き、フレッド、だいすき)
(あーうざいなぁ)
(名前馬鹿)
(えっなんで?なんで?)
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