無題

2011/01/14 18:43

行こうと思った(来てほしかった)、聞こうと思った(好きだった)、話そうと思った(執着していた)、触れようと思った(触れられたかった)。でもそれらは、わたしのくだらないプライドとかいうものによって砕かれた(ほんとは会いたかったのに)。しかし叶わなかった(わたしがそうしようとしなかった)。そちらも、そういったことに頓着がないのか、何もしてこなかった。さみしい(ほんとは囁いてほしかったのに)。むなしくてやるせない(ほんとは抱きしめてほしいのに)。
ぽつんと一人で砂漠の真中に居るわたしに寄り添ってほしい。ずっと一緒に居たい。陳腐な言葉しか紡げないわたしの傍で、耳を傾けてほしい。ゆっくりと流れる時間の中、星を越え、太陽を越え、青を越え、ゆらめく渇いた砂漠の地平線に在る陽炎を、共に見ていたい。わたしは求めている、あなたを。



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