シリウス

2014/09/20 04:56

夕食後の談話室にて


「あっシリウスゥ!」
「よう」
「もーずっと待ってたんだからぁ」
「可愛いやつめ、どうしたどうした」
「ご飯にする?お風呂にする?それとも…」
「ちょっ、やけに積極的だな」
「ノ・ロ・イ?」
「勿論おま……えっ?」
「やだあ何ぃシリウス〜」
「ちょ、ゴメン、何か幻聴が、もっかい言って」
「しょうがないなぁ」
「わり」
「ご飯にする?ジェームズにする?それとも「ご飯!いやぁ〜腹減ったなぁ〜!さっき食べたばっかだけど!成長期はつれぇなー!さっき食べたばっかだけど!ディナーが俺を呼んでいる!」
「えーシリウスまた聞こえなかったの?しょーがないなあ最後の一回だゾ」
「迸る嫌な予感」
「レギュラスにする?リーマスにする?それとも呪い?」
「ああああああ何か唐突にチキンが!食べたくなったんだよなぁ!やっぱ夕食はチキンに限るよなあああああ食堂行ってくる」
「あははやっぱり呪いがいいよねぇ」
「早まるな、お願いだから待って、首をつかまないで」
「おい逃げんなチキン野郎」
「はいすみません」
「君の彼女は誰なのかなぁ」
「貴女ですすみません」
「どうして謝るのかなぁー?」
「いや…今日………………「なんだって?聞こえないんだけど?」
「すみません」
「で?」
「えっと、今日は、その、イザベルとは何も…」
「無くないよねぇーー」
「ちょっいたい!頬がいたい!」
「先週はエミリーで先々週はアンナだったっけ?あれー全部レイブンクローだねー」
「魔法使いあるまじき物理攻撃!杖でぐりぐりされんの痛い!」
「何考えてんだよ駄犬」
「うっせえな、そんなに怒んなくても痛ッッ」
「あ?」
「すみません…」
「何?当て付けなの?」
「あ、当て付けって」
「オマエみたいな頭弱い女とは付き合ってらんねぇんだよこの猪って言いたいの?」
「滅相もない」
「私そこそこ頭いいけど!?」
「ハイ存じておりますだからその杖を…」
「なにのうのうとソファによっかかってるわけ」
「ギャア!さーせんっした!!!」





「ってことになってたらしいけど、シリウスのその傷はそういうことかな」
「でもあいつがやったんじゃねーよ」
「あっあの噂ほんとなんだ…」
「じゃあなんで…」

「殴り合いの喧嘩になったの」
「噂をすれば陰どころか姿を現したね」
「シリウスが君と喧嘩したんじゃないのかい?」
「シリウスと私のことが好きで好きで頭がおかしくなってしまいそうな男の子が杖も放り出して肉弾戦よ」
「なんで君の周りって魔法放棄した争いが多いの?」
「男は魔法より力よ!スネイプみたいなヒョロガリじゃあいくら魔法があったって女の子のひとりも守れないもの」
「で、もちろんシリウスが勝ったんだろうね?」
「勝ったっていうか最終的には話し合いになってたけど、仕方ないからこの犬を赦してやったわ」
「犬犬ってな、俺にはれっきとした名前がちゃあんとあるんだぞ」
「わかってるわよ、シリウス、拗ねないでちょうだい。あなたのことを愛してるから他の女に目を向けてほしくないのよ」
「悪かったよ…もう本当にしない」
「シリウスの悪癖は直るかわからないけど、よくここまで手懐けたもんだね」


「当たり前じゃない。私はシリウスブラックの飼い主なんだから」



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